研究課題/領域番号 |
20K20156
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 (2021-2022) 同志社大学 (2020) |
研究代表者 |
孟 憲巍 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 助教 (50861902)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 優位性関係 / 上下関係 / 乳幼児 / 認知発達 / 社会的優位性 / 能力 / リーダー / シンクロ / 声 / 発達科学 / 心理学 / 社会性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,(1) 乳幼児がいつから,どのような手がかりで,どのような神経活動によって優位性関係を評価しているか,(2) その評価が社会的行動にどのような影響を与えるか,という問題にアプローチする。本研究を遂行することで,優位性関係の認知能力の形成メカニズムについてその認知・神経基盤の視点から提案するとともに,協力的な集団生活を実現させるための早期介入の可能性を含め,社会的にも意義のある知見を提供する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、社会的認知能力の著しい発達が見られる乳幼児期に焦点を当て、乳幼児がどのような手がかりで他者同士の優位性関係を評価しているのか、それらの評価が乳幼児自身の社会生活にどのような影響をもたらすのかを実験的に検討した。乳児を対象とした実験室実験、幼児を対象としたフィールド調査(幼稚園など)および成人被験者も含めたオンライン調査など、多様なアプローチによって遂行できた。査読つき国際学術誌で論文を掲載するなど複数の研究成果が得られた。また、プレスリリースや学会発表などを通して研究成果を広く世間に発信した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
組織や集団の安定における優位性関係の機能も社会学や進化生物学などで一貫して重要視されてきたが、優位性関係の評価を支える認知的・生物的基盤が発達 (人生) においてどのように形成されているか未だに不明である。本研究の遂行によって、乳児がすでに他者同士の優位性関係を評価しており、幼児になるとより高次な評価を行っていること、さらにそのような認知発達について大人は客観的に捉えられていないことなどが明らかになった。これらの研究成果は、ヒトの社会性の解明でもあり、「社会におけるヒトの在り方とは何か」という問いに新たな視座を与えるものとして期待される。
|