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血液脳関門を突破する新規ナノバイオマシンシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K20177
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分90110:生体医工学関連
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

前田 史雄  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (10869069)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード単純ヘルペスウイルス / ウイルスベクター / 細胞外小胞 / miRNA / ヘルペスウイルス / 遺伝子治療 / 血液脳関門
研究開始時の研究の概要

本研究では、非増殖性のHSV-1ベクターに細胞外輸送小胞を形成する遺伝子および輸送遺伝子を搭載することで、HSV-1ベクターを取り込んだ細胞から輸送物質を含んだナノバイオマシン(細胞外輸送小胞)を分泌させ、周囲の細胞に伝播させる技術を確立する。さらに HSV-1ベクターの細胞標的化技術を利用することで、血中投与から脳内の細胞へ任意の物質輸送を可能にすることを目的とする。
本研究で用いる“ナノバイオマシンシステム”は輸送物質の効果を感染細胞周辺で安全に増幅可能であり、他組織への疾患にも応用可能であると考えられる。本研究は効果的な非侵襲治療の開発に貢献する研究であると考える。

研究成果の概要

本研究は細胞毒性が低く、最大150kbpの遺伝子を積載可能な単純ヘルペスウイルス(HSV) ampliconベクターに細胞外小胞(ナノバイオマシン、EV)産生遺伝子を積載し、HSV ampliconベクターを脳血管内皮細胞に感染させることで、治療用分子を積載したナノバイオマシンを脳側の細胞に輸送することを目標した。
まずEV産生遺伝子を利用して、機能的な分子を輸送できることを明らかにし、特許出願および論文発表を行った。次にHSV ampliconベクターの構築を行った。しかし従来のHSV ampliconベクターの産生法は重大な課題が存在することが判明したため、新規産生法を開発し、特許出願した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

HSV ampliconベクターは低毒性であり、最大150kbp積載可能なウイルスベクターである。この積載容量はウイルスベクターの中でも最大級に大きく、様々な応用が考えられるが、生産法にが困難であったため利用が限られていた。本研究はこの点を解決したため、今後本技術を利用した疾患治療法の開発が期待される。細胞外小胞に狙った分子を機能性を保ったまま積載する技術は知見が乏しく、本研究のように内在性miRNAを効率的に積載する技術は本研究が初めてである。この技術は細胞外小胞中のmiRNAプロファイルを利用した低侵襲な疾病の診断や細胞間コミュニケーションの制御につながる技術である。

報告書

(1件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2025-01-30  

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