研究課題/領域番号 |
20K20187
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
横山 奨 大阪工業大学, 工学部, 講師 (30760425)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 筋オルガノイド / 神経オルガノイド / 薬効評価 / 収縮力 / Neuromuscular junction / 人工骨格筋 / Organ-on-a-chip / 共培養 / マイクロ流体デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
有名な神経・筋疾患としては、ALS(筋萎縮性側索硬化症)が知られている。このような疾患の研究には、神経細胞と筋細胞が相互にどのような影響を与えているかを評価する必要がある。本研究では、神経と筋肉の機能を模擬した神経オルガノイドと筋オルガノイドを培養し、二つのオルガノイドを接合させることで、Neuromuscular Junction Model-on-a-Chipと呼ぶ人間の神経から筋肉に至る一連の機能を再現したチップを作製することを目指している。このチップを活用することで、神経と筋肉の相互作用の仕組みの解明や、神経・筋疾患を治療可能な新薬の評価に貢献できると期待している。
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研究成果の概要 |
本研究では、新薬開発コストの低減を目指し、神経・筋疾患モデルデバイスの開発に取り組んだ。神経細胞と筋細胞の共培養手法の開発と、筋オルガノイド収縮力評価技術の薬効評価への応用を実施した。共培養手法では、神経―筋接合を目指しデバイスを試作した。複数の手法を検討した結果、神経細胞シートを作製し筋オルガノイドを被覆する方法を評価中である。収縮力評価技術では、栄養物質の投与や、低栄養状態、微小重力環境に応じて筋オルガノイドの収縮力が増減することを確認した。以上の成果より、神経―筋接合モデルの初期検討、筋オルガノイド収縮力評価技術の薬効評価への応用を完了した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有望な薬物分子が細胞に与える変化を迅速かつ正確に評価する技術は、新薬開発プロセスにおいて極めて重要である。これまでは、動物試験が薬物動態を予測する上で重要な役割を果たしており、人体に対する副作用や薬効毒性の評価を担っていた。しかし、動物試験は倫理的問題や個体差による精度的問題が指摘されている。そのため、倫理問題を回避し、より高精度に薬効評価が行えるツールが求められている。そこで本研究では、マウスの細胞から作製した人工筋肉が発揮する収縮力を用いて、薬効を評価する手法を開発した。また、人工筋肉に対して神経細胞を接合することで、神経疾患などの薬物評価への発展に取り組んだ。
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