研究課題/領域番号 |
20K20208
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
景山 達斗 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 「再生毛髪の大量調整革新技術開発」プロジェクト, 研究員(任期有) (40822177)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 培養皮膚 / 毛髪再生 / in vitroモデル / 自己組織化 / 毛包 / 毛包原基 / 気液界面培養 |
研究開始時の研究の概要 |
培養皮膚モデルは、培養細胞を用いた試験で実現できなかった薬物の透過や刺激などを簡潔に予測できる画期的なツールとして利用されている。しかし、現在のモデルは、皮膚に存在すべき毛髪や皮脂腺などの皮膚附属器をもたないために、スクリーニングの予測精度や評価できる項目が少ないことが課題である。つまり、皮膚附属器を有する培養皮膚モデルが求められている。近年、申請者は、附属器の1つである毛包の原基を大量調製する技術を開発し、この原基を長期培養することで生体外で毛髪を再生することに成功した。本研究では、この独自技術をもとに、生体外で毛包を備えた革新的培養皮膚モデルの構築を目指す。
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研究成果の概要 |
動物実験に変わるin vitro評価系として、培養皮膚モデルが注目を集めている。本研究では、従来モデルに欠けていた”毛包”を備えた培養皮膚モデルの構築を目的とした。成果として、毛髪再生能を有する上皮系細胞と間葉系細胞の自己組織化に適した培養環境を整えることで、培養皮膚内に毛包を備えた組織の構築に成功した。この培養皮膚モデルに毛髪形成に関わる因子を投与し、動物実験と同様の応答を示すことも確認している。本培養皮膚モデルは、新たな動物実験代替モデルとして期待できる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により構築した毛包を有する培養皮膚モデルは、ヘルスケアや医薬部外品の新規評価モデルとしての応用や附属器を有する移植用皮膚開発への多大なる貢献が期待される。また、本技術によって確立される新たな組織工学的手法は、上皮-間葉の相互作用により形成する多くの臓器・組織の生体外構築に適用できる可能性もあり、再生医療の中核技術の1つとして新しい治療法の進歩に貢献することが期待できる。
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