研究課題/領域番号 |
20K20216
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
杉野 貴明 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (30830492)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | セグメンテーション / 医用画像処理 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,人工知能(AI)技術の応用により,医療施設に応じて様々なデータ環境が混在する中でも汎用的に利用可能な医用画像セグメンテーション手法を開発することである.本研究では,医用画像のビッグデータ化とAIによる医用画像セグメンテーションの利活用を進める上で課題となる,教師データの量と質の確保,医用画像データの不統一性,画像処理過程のブラックボックス化の解決を図る.そのために,教師データの効率的な生成・拡張とクレンジング,医用画像データの拡張(多種化),学習過程分析に基づくAIの最適化を可能とする技術の開発とこれらを組み合わせたセグメンテーション手法を実現する.
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研究成果の概要 |
本研究では,人工知能(AI)技術を活用した医用画像セグメンテーションの汎用性を向上させる手法を開発した.具体的には,量と質が十分でない不完全な教師データからのセグメンテーションの精度を高めるためのネットワーク構造,医療施設ごとに利用可能な診断装置が異なることで生じる医用画像の不統一性に対応するためのデータ拡張技術,AIの学習過程および性能を安定化させるための損失関数について検討した.本研究により,医用画像セグメンテーションにおけるAIの汎化性能向上につながるネットワーク構造および学習手法などの新たな知見および研究成果を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,量と質が不十分な教師データや利用可能な医用画像データの不統一性など,臨床環境下でのAI医用画像セグメンテーションにおける問題の改善につながる要素技術をもたらした点である.本技術は,限定的な教師データおよび医用画像からのセグメンテーション精度の向上を可能にし,教師データ作成に伴う医師の負担を軽減しながらより高精細な解剖構造の抽出・可視化が期待できる.したがって,本研究成果は,医用画像セグメンテーションの汎用的な利用とそれに伴うコンピュータ支援診断・治療の発展などにつながるものであり,大きな社会的意義がある.
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