研究課題/領域番号 |
20K20228
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
小川 恵美悠 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (50775020)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 血管形成術 / 術中モニター / インピーダンス / 音波 / 後方散乱光 / 動脈硬化治療 / バルーン拡張術 / 術中モニタリング / 血管壁塑性変形 / 音波計測 / インピーダンス計測 / モニター |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化狭窄治療であるバルーン血管拡張術では、拡張効果を得るために血管壁に、ある程度の損傷を与える必要がある。一方で過度の拡張は血管破断による副作用が生じるため、有効な治療域を取ることが困難である。血管形成術では繊維破断度合により治療効果が大きくばらつき、副作用を生じることが課題である。現状ではX線透視下に血管拡張径を観察しながら、バルーン内圧と拡張時間のみで調整を行なっているが、繊維破断度合いをモニターすることができれば副作用リスクを抑えた有効な治療が可能となる。本研究では血管拡張中に血管壁の塑性変形モニタリングの実現により、過拡張を防止し安全な動脈硬化狭窄治療の実現を目指す。
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研究成果の概要 |
動脈硬化症による狭窄血管に対するバルーン血管形成術における不十分或いは過度な拡張による術後再狭窄を解決するために、バルーン拡張中の繊維破断をモニタリングすることを目指した。拡張に伴う後方散乱光強度経時計測、バルーン表面での拡張術中の血管インピーダンス経時計測、拡張術中の血管中膜外側での音波経時計測を行った。バルーン拡張40 sの間に、十分な拡張の条件では繊維破断によると思われる音波波形変化が平均3回確認された。拡張術中に音波を経時計測することで、繊維破断状況をモニタすることができる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動脈硬化症による狭窄血管に対する治療として、バルーン血管形成術が普及している。血管を拡張し保持するためには、バルーン拡張による血管中膜の繊維破断を伴う塑性変形が必要である。不十分な拡張では血管壁の弾性力による再狭窄が生じ、過拡張では創傷治癒反応による再狭窄が生じる可能性がある。現在、バルーン拡張の程度に関する指標が存在せず、不十分或いは過度な拡張による術後再狭窄が課題である。本研究において拡張術中に音波を経時計測することで、繊維破断状況をモニタすることができる可能性が示唆された。
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