研究課題/領域番号 |
20K20229
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
関本 智子 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (20848303)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 遠隔医療 / パーキンソン病 / 三次元動作解析 / 人工知能 / 運動障害疾患 / 深層学習 / 運動障害性疾患 / 複合現実 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病(PD)は多彩な運動症状を呈する神経変性疾患であり、進行期には専門医療機関への通院が困難となり、寝たきりとなるリスクが高い。申請者は、運動症状を三次元的に動作解析した上で診療を提供する方法として、患者の動作・姿勢に関する三次元情報をもとにヘッドマウントディスプレイを通して遠隔で医師の目前に患者の3Dホログラム画像を投影するシステムを開発した。本研究は、当該システムを通じた「PDの長期間のケア」で患者の症状は安定化するのか、その有用性の実証に向けて、医師-自宅にいる患者間の双方向性三次元遠隔診療の実証研究を行う。本研究で得られた成果により、PDに対する診療の底上げ・均質化を目指す。
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研究成果の概要 |
双方向性三次元遠隔医療の実用化として、人工知能によるパーキンソン病の下肢の症状の種類および重症度を自動判定するアルゴリズムを作成した。このアルゴリズムの精度について、脳神経内科専門医の評価を正解として正解率(accuracy)を用いて評価した。国際パーキンソン病・運動障害疾患学会が発行する、統一パーキンソン病評価スケールの評価項目のうち、両側のつま先タッピングと下肢の敏捷性についてのaccuracyは、軽症例については右つま先タッピングで0.828、左つま先タッピングで0.690、右下肢の敏捷性で0.862、左下肢の敏捷性で0.724と高い正解率を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果であるパーキンソン病の症状自動判定アルゴリズムについては、パーキンソン病の軽症例に対しては、専門医でなくとも症状を高い精度で評価できる。今後MDS-UPDRS partⅢの他の項目の評価や、重症例のデータ蓄積を行うことで、本アルゴリズムを用いたオンライン診療が、脳神経内科専門医への通院が困難な患者に対しても、症状に応じた適切なケアを提供できるようになる。適切なケアの提供は、進行期パーキンソン病患者の生活の質向上に寄与する。
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