研究課題/領域番号 |
20K20233
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
|
研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
長谷川 晃 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (20749999)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 虚血性心疾患 / 深層学習 / 冠動脈CT / プラーク / 自動分類 / 領域抽出 / 人工知能 / ディープラーニング / プラーク性状分類 / Wide ResNet / パラメータチューニング / VGG / 冠動脈CT(CCTA) / deep learning / automatic classification / ネットワーク構造調整 / multi-class plaque |
研究開始時の研究の概要 |
現在、年間約7万人が虚血性心疾患で死亡しており、早期発見のために短時間で正確な画像診断が望まれる。本研究の目的は、虚血性心疾患の画像診断支援としてcoronary computed tomography angiography(CCTA)画像から冠動脈の異常部を自動で認識するコンピュータ診断支援システムを開発することである。要素技術として人工知能の一種である深層畳み込みニューラルネットワークを用いて、CCTA画像から冠動脈狭窄の有無、および狭窄部におけるプラークの性状を自動分類する。本研究により、虚血性心疾患の陽性的中率の向上、医師による読影負担の軽減、および診断効率の向上が期待できる。
|
研究成果の概要 |
冠動脈CTにおける陽性的中率の低下の要因となる石灰化プラークを正しく認識できるよう、深層学習で類似所見のステントとの自動分類を実施した。その結果、VGG-16から畳み込み層を6層、全結合層を1層増やしたVGG-23でのファインチューニングによる自動分類の精度が最も高く、正診率98.0%となった。また、低吸収プラークを含むプラークの自動分類では、低吸収プラークを正しく認識できなかった。そこで、領域の自動抽出が可能なU-Netを用いて低吸収プラーク領域を自動抽出したところ、Dice係数が0.91で高い精度で領域抽出できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は、深層学習による冠動脈CTでの虚血性心疾患の診断支援の要素技術となる。特に冠動脈CTで陽性的中率が下がる原因となる石灰化プラークを深層学習が正しく認識できることが期待でき、陽性的中率の改善が期待される。また、低吸収プラークの領域も正しく抽出することができたため、今後はプラークを自動認識するだけでなく狭窄率も正確に自動分析することが期待される。冠動脈CTにおける虚血性心疾患の診断支援技術の普及により、さらに迅速かつ正確な診断が期待される。
|