研究課題/領域番号 |
20K20279
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補助金の研究課題番号 |
17H06190 (2017-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2017-2019) |
研究分野 |
経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
渡邊 直樹 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 准教授 (20378954)
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研究分担者 |
熊野 太郎 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (00700494)
後藤 励 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 教授 (10411836)
小川 一仁 関西大学, 社会学部, 教授 (50405487)
栗野 盛光 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (90732313)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 医師初期臨床研修マッチング / 制度設計理論 / 調査研究 / 経済実験 / 医療経済 / 医師初期臨調研修マッチング / 割当問題 / 初期臨床研修マッチング / 被験者実験 / 二部マッチング / 医師初期臨床研修 / ゲーム理論 / 定量的評価 / 医師臨床研修制度 / マッチング / 実証と実験に基づく理論 / 認知能力と経済実験 / 定量的実証研究 / 医学部生卒後研修制度 / 実証と実験に基づく新しい理論の構築 |
研究開始時の研究の概要 |
医師初期臨床研修マッチングに対する地域枠導入は2004年の制度開始時より指摘されてきた医師の偏在を解消することを目的としてなされたが、マッチング理論研究者からは地域枠の設定は医師の研修先病院へのマッチングに安定性を保証することができない場合があることが指摘された。これを受けて、本研究では2つの方向を考える。一つは上述の安定性概念を緩和して、その概念の下での医師割当の安定性を確保可能かどうかを考察することである。もう一つは、これまでの実験の結果を受けて、理論が想定する行動をとらないマッチング参加者がいる場合でも割当の頑健性をある程度保証しうるアルゴリズムを模索することである。
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研究成果の概要 |
本研究では、初期臨床研修マッチング導入後の各地域における医師の分布の変化について定量的に捕捉し、理論と実験の両面におけるマッチングの仕組みを再考した。2004年の制度導入後、医師の都市部の病院への応募過多に対応するため、研修先病院の定員に地域制限が設けられたが、それは医師側の研修先病院に対する希望順位の表明において耐戦略性や安定性を損なうものであったため、それらの改善方法を検討した。学生を被験者とする実験では、医師側の研修先病院に対する希望が耐戦略性とどの程度整合的な形で表明されるかを観察し、彼らの認知・推論能力の観点から、既存研究で示された結果の外的妥当性を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
初期臨床研修マッチング導入後の各地域における医師の分布の変化について考察を試みた論文はいくつかあるが、複数の診療科に及ぶ医師のキャリア選択を定量的に捕捉しようとする研究を見つけることは困難である。結婚や労働市場、金融市場におけるマッチングの実証研究は海外でもようやく論文として刊行されるようになってきたが、日本の医療制度に関するものは、現在でも見当たらない。本研究では、その定量的評価を試み、マッチング理論における新たな課題の提示とその解決法の模索、実験室での被験者実験によるマッチングの仕組みの性能評価を行った。考案された仕組みの一つは大学における入学後の学科割当にも実装された。
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