研究課題/領域番号 |
20K20300
|
補助金の研究課題番号 |
17H06251 (2017-2019)
|
研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
|
配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2017-2019) |
研究分野 |
社会経済農学、農業工学およびその関連分野
|
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
登尾 浩助 明治大学, 農学部, 専任教授 (60311544)
|
研究分担者 |
溝口 勝 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (00181917)
加藤 雅彦 明治大学, 農学部, 専任准教授 (00578312)
小島 悠揮 岐阜大学, 工学部, 准教授 (70767475)
森 也寸志 岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (80252899)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
|
キーワード | 微小重力 / 過重力 / 多孔質体 / 放物線飛行実験 / 落下塔実験 / 水分浸潤 / 毛管上昇 / 水分拡散係数 / 乾燥嵩密度 / 粘度 / 振動式粘度計 / 圧損式粘度計 / シクロヘキサン / 水 / 可変重力 / 過重重力 / 滞在時間 / 落下塔 / 遠心器 / 火星重力 / 月重力 / ガラスビーズ / 浸潤 / 接触角 / 放物線飛行 / 高速遠心器 / クリノスタット / 水の粘度 / 気液界面 / 差圧式粘度計 / 変動重力 / 水分移動 / 粘性係数 / 微小重力実験 / 拡散現象 / 間隙構造 / 液状水 / 水の粘性 / 水の表面張力 / 重力 / 接触角の重力依存性 / 粘性の重力依存性 |
研究開始時の研究の概要 |
2030年代には火星に向けた有人宇宙ミッション計 画が示されており、地球外における作物生産技術の確立が急がれているが、地球上重力と異なる重力環境(微小重力から過重力)下における多孔 質体中の水分挙動には不明な部分が多い。本研究では、(1)1G条件下において多孔質体中の水分移動現象を把握し、(2)落下塔と航空機による月・火星重力を含む変動重力下での実験を行う。(3)両方の結果を比較することで重力が与える多孔質体中の水分移動現象に対する新たな知見を得る。(4)多孔質体中のような複雑な流れ場に対しても適用可能な水分移動モデルを開発して実験により明らかになった現象に対する理解が正しいか評価する。
|
研究成果の概要 |
微小重力から過重力までダルシー式の適用が可能で有ることを実験的に明らかにした。多孔質体が密に充填されている場合,不飽和多孔質体中の水分フラックス密度は重力に依存しないことを明らかにした。微小重力下において多孔質体中の間隙のように小さな空間では水は間隙全体を濡らすので,「間隙中の空気の補足」は発生しなかった。さらに,単一粒子上の間隙拡張部と粒子層境界に形成される間隙拡張部の2種類の「間隙拡張部における浸潤」は,重力の有無に関わらず,一時的に浸潤を阻害した。即ち,透水係数を構成する固有透過率には重力依存性がないことを明らかにした。また、水の物理的性質も重力に依存しないことを実験的に確認した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1990年代から続いている微小重力下における多孔質体中の水分移動速度が低下するか否かの論争に終止符を打った画期的な研究である。ダルシー・バッキンガム式の重力依存項に対して重力の影響がないことを1つずつ丁寧に実験的に明らかにした。従来報告されている微小重力下で水分移動速度が低下した原因は、微小重力下では粒子が移動することによって粒子間結合が疎になって水分移動が抑制されたためであることを明らかにした。宇宙農業を実施する際の理論的裏付けとして意義ある研究成果が得られた。
|