研究課題/領域番号 |
20K20315
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補助金の研究課題番号 |
17H06296 (2017-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2017-2019) |
研究分野 |
環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
多田 千佳 東北大学, 農学研究科, 准教授 (30413892)
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研究分担者 |
関口 貴子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (50738086)
高橋 英志 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (90312652)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2017年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | メタン菌 / カソード電極 / プリンタ / CNT / 分散 / 付着 / 微生物燃料電池 / 付着性 / 表面処理 / 配向 / 分散剤 / メタン変換速度 / メタン菌カソード電極 / 表面付着 / メタン菌カソード / 炭素素材 / 微生物人為配置 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、燃料電池によって発電する仕組みが注目されている。その中で、微生物を用いるものを微生物燃料電池という。微生物燃料電池では、有機性排水などの有機物から微生物が水素を生産し、その水素からの電子を、これまでは、カソード電極の白金などのレアメタルを用いて、空気中の酸素と水素を反応させ、水をつくることで電子を受け取っていた。本研究では、メタン菌を白金の代わりの触媒に利用し、二酸化炭素と水素を反応させ、メタンガスを得ながら、電子を受け取るメタン菌カソード電極を作成し、性能評価してきた。ここではさらにその性能を高めるための、メタン菌と電極素材の付着をコントロールすることを目的に行なっている。
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研究成果の概要 |
『微生物プリンター』による電極作製を目標に①メタン菌の付着メカニズム解明、②高付着CNT分散液の開発、③メタン菌の短時間集積、高性能電極作製を行った。その結果①Methanothermobacter thermautotrophicusは、COOH基とOH基が1:0.65比によく付着し、②単層SG-CNTと親和性が高く、BSA0.5 mg/Lが分散に適した。③-600 mV(vs.Ag/AgCl)でメタン菌は2日で107copies/電極に付着し、2倍高密度付着電極の微生物燃料電池では7.5倍高い電流密度だった。電極配向は非配向に比べ、微生物量1/10でも同程度のメタン変換速度を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、メタン菌をカソード電極とした高性能な微生物燃料電池の作製が可能になるための基礎データを得ることができた。これにより、これまで、白金などのレアメタルが必要だった、触媒反応が、メタン菌のような、どこでも手に入り、安価な材料として利用可能になること、また、CO2を有効なエネルギーガスのCH4に変換しながら、電力を得る新たな微生物燃料電池技術の基礎技術ができ、今後、その応用に向けての足掛かりを得た。
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