研究課題/領域番号 |
20K20320
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補助金の研究課題番号 |
18H05299 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
超高齢社会研究
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
豊田 長康 鈴鹿医療科学大学, 公私立大学の部局等, 学長 (40126983)
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研究分担者 |
中東 真紀 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (00440785)
川西 正祐 鈴鹿医療科学大学, なし, 客員教授 (10025637)
畠中 泰彦 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (10309601)
大井 一弥 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (40406369)
佐藤 英介 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (60211942)
鈴木 宏治 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (70077808)
葛原 茂樹 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 教授 (70111383)
郡山 恵樹 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (70397199)
西田 圭吾 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (80360618)
栃谷 史郎 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (90418591)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2020年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2019年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2018年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | 健康寿命延伸 / 腸内細菌叢 / 亜鉛 / フレイル / サルコペニア / 腸内細菌 / 健康寿命 / 中鎖脂肪酸 / 認知機能 / 高齢者 / 嚥下 / 皮膚バリア機能 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢になると腸内細菌の種類が変わり、それらが皮膚・筋肉・認知機能の老化促進及び疾病発症につながることが知られてきている。それらを抑制し、健康に近づけるような補助食品やサプリメントを選出することは、ヒトの健康増進に寄与する可能性が考えられる。そこで、本研究では亜鉛や中鎖脂肪酸を高齢者に摂取させ、腸内細菌と皮膚・筋肉・認知機能の関係を調べる。最終的に、特定の栄養改善を施した高齢者の腸内細菌叢のバランス変化と、腸内細菌によって産生される代謝物を明らかとし、健康寿命延伸に寄与する。また、栄養素が腸内細菌叢やその代謝物に与える影響の科学的根拠を導くために、各種モデル動物を用いた実験も平行して実施する。
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研究成果の概要 |
本研究では、高齢者に特定の栄養改善を施した際に観察される腸内細菌叢のバランス変化と、高齢者で問題となっているフレイル状態や筋肉機能、皮膚機能への関連性を検討した。8週間亜鉛を摂取した高齢者に下腿周囲長の改善が観察された。下腿周囲長は筋肉量の指標の一つであり亜鉛が高齢者筋肉量の維持に関与していることが示唆された。加えて、亜鉛改善による筋肉量と関連する腸内細菌種を調べたところ、リケネラ科が下腿周囲長の増加に伴って菌占有率も増加することが確認できた。以上の結果より、高齢者で観察された筋肉量低下を改善するための新しい指標としての腸内細菌種を同定し、高齢者フレイル予防の新しいアプローチを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦の高齢者における低栄養状態は年齢が上がるとともに悪化し、低栄養は、認知症・サルコペニア・フレイルと深く関連している。本研究では、高齢者を対象とし、特定の栄養改善を施した際に観察される腸内細菌叢のバランス変化、産生される腸内細菌由来代謝物の同定することで、高齢者の低栄養問題を改善するための新たなアプローチを見出すことを目的とした。結果、栄養素の一つである亜鉛が高齢者の筋肉量維持に関わっていることを示し、特定の腸内細菌種と関連性を示唆した。今回の知見により、高齢者の栄養改善と疾病予防を広く提案でき、各個人の腸内細菌叢の個別診断が高齢者フレイル予防の指標となりうることを示した。
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