研究課題/領域番号 |
20K20362
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補助金の研究課題番号 |
18H05346 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
関口 康爾 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (00525579)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2019年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2018年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | スピン波 / マグノン / 磁性体 / 量子効果 / 論理演算 / マグノニクス / スピントロニクス |
研究開始時の研究の概要 |
半導体電子産業は目覚ましい発展を遂げ、高速のSSD ドライブ、1テラバイトのフラッシュメモリーが登場し、多くの応用分野の開拓を成し遂げた。しかし、エネルギー消費が急激に増大したため、省エネ性能と高性能化の両立という現代社会の要請にこたえることが徐々にできなくなってきている。一方、磁性体には磁石に代表されるようにエネルギーゼロで情報を保持できる特性があり、その性質と同様に低エネルギーで動作が可能な非電荷キャリア(=マグノン)が存在する。本研究では世界に先駆けて、マグノンを使って、電流ゼロ信号演算を可能にする非電荷トランジスタを実現する。
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研究成果の概要 |
電子機器はエネルギー消費が急激に増大したため、省エネ性能と高性能化の両立という現代社会の要請にこたえることが徐々にできなくなってきている。一方、磁性体には磁石に代表されるようにエネルギーゼロで情報を保持できる特性があり、その性質と同様に低エネルギーで動作が可能な非電荷キャリア(=マグノン)が存在する。本研究では世界に先駆けて、マグノンを使って電流ゼロ信号演算を可能にする新しいトランジスタ技術を開拓した。具体的にはマグノンのスイッチ動作を実現し、マグノン波形を維持した長距離ソリトン伝送、バイアス磁場を必要としないで省エネルギーでマグノンを制御することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電気機器の省エネルギー性能の開発は、地球温暖化などグローバルなエネルギー問題と直結する重要なテーマである。マグノンを用いて電流ゼロ信号演算を可能にする新しいトランジスタ技術を開拓した本研究成果は、この急激に加速する情報化社会的に省エネ性能と高性能化の両立を図る新しいデバイス原理を提供する社会的意義を持っている。マグノンは従来の古典的キャリアではなく量子キャリアであり、将来の量子情報処理技術に発展する可能性をも秘めている。本研究成果で示した、能動的キャリアとしてのマグノン活用技術は量子デバイスでの基礎原理という学術的な意義を持つ。
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