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鯨類の繁殖に果たす脂肪組織の役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K20373
補助金の研究課題番号 18H05362 (2018-2019)
研究種目

挑戦的研究(開拓)

配分区分基金 (2020)
補助金 (2018-2019)
審査区分 中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
研究機関三重大学

研究代表者

吉岡 基  三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (30262992)

研究分担者 鈴木 美和  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (70409069)
船坂 徳子  三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (50616175)
研究期間 (年度) 2018-06-29 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
24,440千円 (直接経費: 18,800千円、間接経費: 5,640千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2018年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
キーワードイルカ / 脂皮 / 脂肪 / ホルモン / 繁殖 / 水温 / 性ステロイド / 生検 / 甲状腺
研究開始時の研究の概要

「鯨類において,陸生哺乳類にはない,特殊に発達する脂肪組織(脂皮:ブラバー)が,彼らの繁殖の制御に深く関わり,繁殖成功の鍵を握っているのではないか?」.本研究では,鯨類の繁殖生理学研究でこれまで主流であった血中性ステロイドに焦点を当てた研究展開の枠を脱却し,この学術的問いを出発点として「ブラバーを主軸とした器官間のクロストークが鯨類の繁殖を制御する」という仮説を立てた.この正誤を科学的に確かめることにより,鯨類の繁殖機構を新たな切り口から解明し,飼育下鯨類の繁殖成功に貢献することに挑戦する.

研究成果の概要

鯨類に特徴的な組織である脂皮と呼ばれる厚い皮下脂肪組織の繁殖機能における生理学的関与について,飼育下のハンドウイルカを対象に定期採血と新規開発した生検採取器具による脂皮採取を行い,ホルモン濃度測定,遺伝子解析,脂肪成分分析を行った.その結果,①脂肪組成は表皮と皮下脂肪(3層)で大きく異なること,②皮下脂肪では約40種の生理活性物質がレプチンと同等以上に発現していること,③中性脂肪に結合する脂肪酸の組成には寒冷適応を示唆する特徴がみられたこと,④血中コルチゾール濃度は寒冷期に上昇することなどが明らかになった.

研究成果の学術的意義や社会的意義

ある水族館で繁殖しないイルカを,温度帯が異なる別の水族館に移動させた途端に繁殖に成功した例が複数ある.これはその繁殖に水温が深く影響していることを示唆している.そこで,鯨類には哺乳類には例をみない,脂皮と呼ばれる厚い脂肪組織が全身を覆うことに着目し,脂皮中の脂肪組織と繁殖との関わりをホルモン・遺伝子・脂肪の3つの異なる視点での分析により調べた.その結果,これまでまったく知見のなかった脂肪組織から産生される約40を超える生理活性物質やホルモン,水温変化と繁殖との生理学的関係が明らかになるとともに,鯨類における脂皮が果たす新たな生理学的機能と飼育環境における水温管理の重要性を指摘することができた.

報告書

(6件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 産業財産権 (1件)

  • [産業財産権] パンチャーの開発2022

    • 発明者名
      森本俊樹,山本浩司
    • 権利者名
      船坂徳子,吉岡基,鈴木美和
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      2022-191166
    • 出願年月日
      2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2018-07-20   更新日: 2024-03-26  

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