研究課題/領域番号 |
20K20376
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補助金の研究課題番号 |
18H05367 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
豊島 近 東京大学, 定量生命科学研究所, 特任教授 (70172210)
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研究分担者 |
恒川 直樹 東京大学, 定量生命科学研究所, 特任研究員 (90638800)
秋葉 俊彦 東京大学, 定量生命科学研究所, 特任研究員 (80291889)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2019年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2018年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 脂質二重膜 / X線結晶解析 / 膜蛋白質 / 結晶 / 結晶解析 / 結晶大型化 / 構造生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、燐脂質と膜蛋白質との相互作用の詳細の解明を目指し、膜蛋白質結晶中の脂質二重膜を可視化する技術を開発しようというものである。そのためには、脂質二重膜からの寄与が大きくなる、分解能10Åよりも低角の反射点の位相を決定する必要があり、多重同型置換法と溶媒コントラスト変調法、その両者を組み合わせた技術を開発する。当面の材料としては、実績のあるカルシウムポンプ結晶を用いる。
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研究成果の概要 |
膜蛋白質の真の構造生物学を目指し、「脂質二重膜からプロトンまで」の全てを可視化する技術の開発に取り組んでいる。第一の目標は膜蛋白質結晶中の脂質二重膜の可視化であり、具体的課題は分解能10Åよりも低角の反射点の位相決定である。溶媒コントラスト変調法の拡張と多重同型置換法、その両者の組み合わせの適用を考え、技術開発とデータ収集を行った。さらに、中性子回折への発展を考え、膜蛋白質の大型結晶の作製技術の開発を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、低角反射に対する位相決定技術が拡充され、既に実績のある溶媒コントラスト変調法に関しても適用できる結晶が大幅に拡大した。その結果、これまでX線結晶解析が機能しないためにごく限られた知見しかない、燐脂質と膜蛋白質との相互作用の詳細を明らかにすることが可能になった他、蛋白質結晶中で熱運動が大きくて解像できなかった糖鎖等も解像できるようになった。クライオ電子顕微鏡法では燐脂質頭部が解像されないことが多いため、本研究で開発した技術との組み合わせも追及されるべきであろう
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