研究課題/領域番号 |
20K20387
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補助金の研究課題番号 |
18H05380 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分51:ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
鈴木 隆文 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 室長 (50302659)
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研究分担者 |
田村 弘 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 准教授 (80304038)
渡邉 慶 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 助教 (00772740)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2019年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2018年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | 神経電極 / BMI / 生体適合性 |
研究開始時の研究の概要 |
生体の神経系と直接の情報入出力を行うブレインマシンインタフェース(BMI)技術が近年注目を集めているが、BMIを真に実現するためには、神経系と外部機器との間で、超多点で(つまり非常に多数の電極電極によって)、長期間にわたって、安定かつ生体に対して安全に、情報入出力可能なデバイス(神経電極)が必要不可欠である。このために本研究では、生体と超多点神経電極との間の界面、つまり神経組織と神経電極が接触する部分に注目し、その両者の相互作用を時間的かつ空間的に制御可能な神経電極の実現を目的として、パリレンCを基板材料とした柔軟な神経電極をベースとして研究を行う。
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研究成果の概要 |
BMIの実現には長期間安定した多点神経信号計測が必要であるが、従来型の固い神経電極ではそれが困難であった。それは電極が脳に比べて固く、呼吸等による微妙なずれが継続的なストレスとなるためである。さらに免疫反応等により計測の質は徐々に劣化しそれも長期計測を妨げる要因となっている。我々は柔軟な糸型の電極と柔軟な表面型の電極に着目した。糸型電極は単体では脳への刺入が困難であるためタングステン針による補助により刺入し、試作した糸型電極の計測性能について評価を行った。さらに我々は表面型の電極を開発するとともに、生体の脳表に埋め込んだ表面電極をガラス窓越しに観察できる実験系を開発しその有効性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経系と直接の情報入出力を行うBMI技術が近年注目を集めているが、その実現のためには、神経系と外部機器との間で、超多点で長期間・安定・安全に情報入出力可能なデバイスが必要不可欠である。本研究では「生体と超多点神経電極との間の界面及び相互作用」を「時空間的」に制御・評価することを目指した。主にマクロ的な形状面での取り組みとして、柔軟な糸型の刺入型電極について試作と評価を行い、スパイク信号等の計測性能を示した。また脳表への表面型多点柔軟電極の埋込後の時間的変化を直接観察可能な実験系を構築して有効性を実証した。これらの成果は学術的意義だけでなく、BMIへの応用など社会的意義も大きいものである。
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