研究課題/領域番号 |
20K20392
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補助金の研究課題番号 |
18H05386 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 湘南医療大学 (2021-2022) 星薬科大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
塩田 清二 湘南医療大学, 薬学部医療薬学科, 教授 (80102375)
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研究分担者 |
竹ノ谷 文子 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (30234412)
中町 智哉 富山大学, 学術研究部理学系, 講師 (30433840)
坪田 一男 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 名誉教授 (40163878)
岩田 想 京都大学, 医学研究科, 教授 (60452330)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
24,700千円 (直接経費: 19,000千円、間接経費: 5,700千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | PACAP / ドライアイ / 角膜上皮 / 角膜内皮 / 細胞再生 / 細胞新生 / 再生 / 新生 / PAC1 / 細胞の再生・新生 / 結晶化 / スーパーアゴニスト / 涙液分泌 / 角膜上皮再生・新生 / PAC1R / 涙腺 / 点眼薬 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、神経ペプチドPACAP投与後の涙腺,唾液腺および汗腺などの外分泌腺刺激による涙液および唾液さらに汗分泌機構をアクアポリン(AQP5)ファミリー発現動態から解明しその分子機構を動物実験と培養実験によりしらべる。とくに涙腺におけるPACAPの涙液分泌作用機序については2016年に我々が明らかにしており、このAQP5を介して外分泌液の分泌を刺激する機構が唾液腺や汗腺などでも同様に起きるのか、それらを解明できればドライ症候群の新規の創薬の標的となることが考えられる。PACAPがその受容体を介して外分泌液の分泌を促進する可能性を立証できれば、種々のドライ症候群の予防・治療薬の開発につながる。
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研究成果の概要 |
申請者はPACAP KOマウスでは涙液分泌の低下がおき、しかも高齢でメスのマウスに顕著に発症することも分かった。さらにこの動物個体 では、角膜上皮細胞の増殖によ り、血管新生および角膜障害が発症するなどのドライアイ様の表現型を有することが分かった。PACAPの動物個体 への投与により涙液分泌の促進作用のあること、ドライアイの動物個体にPACAPを投与すると治療効果のあることを明らかにした。さらに角膜上皮・内皮細胞の再生・新生お よび抗炎症作用についてもPACAPの機能をしらべた結果、PACAPを添加すると角膜上皮細胞の再生と新生の起きるこ とを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PACAPの点眼は2時間の持続的涙液分泌促進作用があり、ドライアイの予防改善以外に従来の点眼薬にない画期的な新規の点眼薬の創薬開発ができると考えている。角膜上皮細胞の再生・新生については欧州および日本国内で特許申請をすでに済ませている。PACAPによる点眼薬が完成すれば、ドライアイの予防・改善のみならず角膜上皮の再生や新生などに対する創薬も可能であり、画期的な点眼薬が完成すると考えている。現在、我が国だけでもドライアイ患者は2000万人を超えており、世界的に見れば数億人の人がこの症状に悩み困っている。点眼薬の創薬ができれば、国民の健康維持の増進に繋がことは間違いなく社会的意義は極めて高い。
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