研究課題/領域番号 |
20K20404
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補助金の研究課題番号 |
18H05399 (2018-2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2018-2019) |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
岡村 昌宏 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 客員研究員 (80332245)
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研究分担者 |
高橋 一匡 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (10707475)
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研究期間 (年度) |
2018-06-29 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2018年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | 中性子 / リチウム / 加速器 / レーザー / RFQ / DPIS / リチウムイオン / BNCT / Inverse kinematics / レーザーイオン源 / 高強度イオンビーム / リチウムビーム / RFQ / レーザープラズマ / BNCT / 中性子ビーム / 線形加速器 / BNCT |
研究開始時の研究の概要 |
BNCTへの展開を念頭に置き、不要な放射線や放射性物質の放出が劇的に抑制できる加速器駆動中性子源の実証実験を行う。これまでに実用化されてきた加速器駆動システムでは陽子線を数MeVから十数MeVのエネルギーに加速しリチウム、またはベリリウムをターゲットして中性子線を発生するものであった。これに対し、本研究ではリチウムイオンをドライバービームとして使用する。その第一ステップとして、レーザーアブレーションを用いてピーク電流値で40mAの強度の完全電離リチウムイオンビームを加速実証する。
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研究成果の概要 |
BNCTへの応用を目指して、不要な放射線発生を限りなく抑制できる中性子発生ドライバーとして使用できる、高強度リチウムビーム加速に関する研究を行った。発生する中性子は前方に集中的に供給されるため、閾値付近での反応を利用できる。 本 研究予算はコロナウイルスの影響で2020年度で終了予定であったが最終的に3年間の繰越を行うこととなった。2022年度後半から実験を再開 し、最高強度のリチウムイオンビーム加速 ビームが観測された。加速ビームを分析した結果、ピーク電流は35mAに及び、同位体を含む不純物は合計で2%以下であるこ とが示された。これによって中性子発生装置が実現可能であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BNCT用の複数の施設が世界に先駆けて国内で治験を開始している。このような状況下で更に高度な加速器駆動中性子源が実現可能であることが示された意義は大きい。BNCTにはエピサーマル中性子の高強度フラックスがy俸給される。本研究で開発された技術が応用されれば、比較的エネルギー幅の少ない、高い指向性を持った中性子束が得られることになり、大掛かりな放射線シールドを持ちなくても、病院への導入が可能となる可能性が生まれた。さらに、BNCTだけでなく、他の産業応用への転用も期待される。
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