研究課題/領域番号 |
20K20405
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補助金の研究課題番号 |
19H05469 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
高度科学技術社会の新局面
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研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
安藤 昌也 千葉工業大学, 先進工学部, 教授 (70513729)
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研究分担者 |
伊藤 泰信 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40369864)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
24,830千円 (直接経費: 19,100千円、間接経費: 5,730千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 人間中心設計(HCD) / 文化人類学 / 人工知能 / システム設計 / 設計思想 / 人間中心設計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、人や社会を要件として捉え、システム設計を専門とする人間中心設計(以下、HCD)と、集合的な社会・文化に焦点を当てて人間社会を理解することを専門とする文化人類学(以下、人類学)の知見を融合させつつ、人工知能(AI)を適用したシステムの設計において人と社会の調和を考慮したシステム設計思想および設計方法のあり方を検討するものである。本研究では、HCDと人類学の融合する「多元的HCD」という一見矛盾する設計思想を仮説としつつ、2つの学問領域の対話と連携により、実際にAIが導入されている現場(医療支援システムや転職支援サービスなど)のフィールドワークをすることを通し、双方の差異・共通点から課題を整理する。
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研究成果の概要 |
従来システムを設計する際、使い手(ユーザー)の要求事項や利用状況を調べ、ユーザーの要求を満たすものを設計することが基本だった。人間中心設計(HCD)は、その方法論の学問である。しかし、人工知能(AI)の登場によりユーザーのやりたいことの多くがAIに代替されるようになる。本研究では、AIが導入された現場調査を行い、文化人類学との対話を重ねることを通して、ユーザーが喪失していた本来の役割やその意味について気づきを得られるプロセスそのものを、設計する重要性を提唱した。また、その設計のために「作り手(設計者)の願い」を持つことの意義を見出すことができた。この成果を応用した教育プログラムも開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、HCDと人類学という共に人や社会を対象とする学問領域が、考え方や視点を対話を通して刺激し合う研究会、シンポジウムの場を持てたことが、成果の一つである。また、対話にとどまらず協働によってAIシステムを導入した現場で起こっている実態を分析し、主にBtoBの現場にAIを導入する際に、より人間中心的なシステムを実現するために必要な、新たな設計の視点を導出できた点は、実質的な成果である。加えて、そこで得られた知見を設計者自身が獲得し、実際のシステム提案に繋げるための考え方と教育プログラムを開発。実際に試行回を含め40名近い社会人エンジニア・デザイナーが受講し、高い満足度を得て、継続予定である。
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