研究課題/領域番号 |
20K20419
|
補助金の研究課題番号 |
19H05488 (2019)
|
研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
|
配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
|
研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
成 元哲 中京大学, 現代社会学部, 教授 (20319221)
|
研究分担者 |
牛島 佳代 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (10336191)
川野 英二 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (20335334)
清水 洋行 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (50282786)
木田 勇輔 椙山女学園大学, 文化情報学部, 准教授 (70760734)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | ソシアビリテ / ソーシャルネットワーク / ケアの倫理 / 相互依存 / 関係性 / 子ども食堂 / 助け合いの精神 / 社会的疑集性 / 活動的市民 / 市民社会組織 / 組織間ネットワーク / サンクスカード / 社会的凝集性 / 家族 / 社会圏 / 市民社会インフラ / ボランティア / 社交 / NPO / ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
名古屋都市圏を対象に、何が子ども食堂の急増をもたらしたのか、誰がどのようなつながりでそれを支えているのかを明らかにする。名古屋都市圏は経済的に豊かな地域であり、伝統的な地域コミュニティが強く、人口当たりのNPO団体数は全国の最下位である。こうした地域特性が子ども食堂の数やその活動の活発さ、組織形態とはどのような関連があるのか、東京、大阪との比較のうえ、検証する。新たなソシアビリテの結節点としての子ども食堂を地域に根づかせるための条件の探求とそのための知的インフラ構築は社会の持続可能性という点で重要である。
|
研究成果の概要 |
子ども食堂は2012年に誕生してから10年ほどで全国に7000か所以上まで広がった。子ども食堂が普及したのはなぜか。また子ども食堂の強みはどこにあるのか。名古屋市内の子ども食堂への参与観察と全国1万人対象の「子ども食堂意識調査」から次の2点を明らかにした。子ども食堂は月に1回程度の開催が約半数を占めるが、その子ども食堂が貧困対策として機能したからではなく、普段つながることのなかった人や組織や機関が子ども食堂によってつながったという予想外の収穫によるものである。そして、子ども食堂の強みは間口の広さやゆるさにあり、それが既存の企業や行政のセーフティネットからこぼれる社会層を救い上げたことにある。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会全体のケアレス化(ケアを顧みない社会)が進む中で、地縁、血縁、社縁のいずれにも還元できない新しい人間関係や社会的つながりの形成における子ども食堂の重要性を示したことは学術的にも社会的にも大きな意義がある。
|