研究課題/領域番号 |
20K20428
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補助金の研究課題番号 |
19H05500 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分16:天文学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷森 達 京都大学, 理学研究科, 教授 (10179856)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
22,620千円 (直接経費: 17,400千円、間接経費: 5,220千円)
2021年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2020年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | ガンマ線イメージング分光 / 元素合成 / 月面資源探査 / 電子飛跡検出型コンプトンカメラ / コンプトン散乱 / 機械学習 / 銀河拡散ガンマ線 / 元素分析 / Deep Leaning / 太陽系外縁部 / ETCC / MeVガンマ線天文学 / 田被飛跡検出型コンプトンカメラ(ETCC) / 宇宙背景拡散MeVガンマ線 / 義眼中心拡散ガンマ線 / カニ星雲 / 気球実験 / 核ガンマ線スぺクトロスコピー |
研究開始時の研究の概要 |
太陽系では宇宙線と天体の衝突で発生するγ線を画像計測して外縁部小天体群を観測する手法を開拓する。また核γ線の特徴を生かし月等岩石惑星の元素分布測定の可能性を探る。我々は核γ線のコンプトン散乱を再構成する電子飛跡検出コンプトンカメラ(ETCC)を開発、核γ線画像分光を可能にすることで従来の観測手法より3桁高感度を実現、このような計測可能性をETCCの実測性能を踏まえてシミュレーションで検討する
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研究成果の概要 |
宇宙線と天体の衝突で発生するγ線を画像計測して太陽系内小天体群を観測する手法や月等岩石惑星表面の元素分布測定の可能性を探る。我々は核γ線の方向を完全決定する電子飛跡検出コンプトンカメラ(ETCC)を開発、核γ線画像分光に世界で初めて成功をした。ETCCの実測性能を踏まえ上記観測の可能性を検証する。2018年の気球による銀河観測の精密な解析調査を実施。観測された銀河面ガンマ線を基に、ガンマ線の集光度を表すPSFを、AIの導入で大きく改善した。その結果、雑音γ線の理解が進み、宇宙線大気γ線モデルと雑音γ線計算から独立に実験結果が再現でき、雑音を上回る宇宙γ線の直接検出が、世界で初めて実証できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今まで核γ線の天体観測は50年以上前から注目されながら、ガンマ線方向測定が不可能だったため進展が非常に遅れていた。今回の成果は初めて完全な核γ線可視化を実現、これにより、2桁近く雑音低減に成功し宇宙からの核γ線の直接観測に成功、初めて銀河からのγ線画像を得ることで実証した。 これにより核γ線宇宙観測も他の天文学同様、幾何光学に基づく画像解析が可能となり、大きな発展が世界で初めて担保された。これより本申請の月面での元素の画像による資源探査も可能となる。さらに核ガンマ線を利用する全分野にイメージング分光技術の導入が可能となり、飛躍的進展が期待される。
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