研究課題/領域番号 |
20K20439
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補助金の研究課題番号 |
19H05515 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
鶴見 敬章 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (70188647)
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研究分担者 |
保科 拓也 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (80509399)
安原 颯 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (20880032)
武田 博明 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (00324971)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 固体イオンキャパシタ / 蓄電 / 固体電解質 / エネルギー密度 / キャパシタ / 蓄電素子 / リチウムイオン伝導体 / 蓄電キャパシタ / 地球温暖化 |
研究開始時の研究の概要 |
異常気象をもたらす地球温暖化を抑制するためのキーデバイスは高性能蓄電装置である。電池に比べキャパシタは、蓄積されるエネルギーが物質量で決まらない、エネルギー変換を必要としないなどの利点がある。本研究では、固体中のイオンの長距離移動を分極発現機構とする固体イオンキャパシタを開発する。固体電解質にはリチウム含有酸化物ガラス、電極にはカーボンコートアルミニウムを使用し、両者の積層一体化は急速昇温焼結法により行う。電極界面に保護層をいれることで高電圧化を図り、最終的にリチウムイオン電池のエネルギー密度(100Wh/kg)に匹敵する固体キャパシタのプロトタイプを作る。
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研究成果の概要 |
本研究は、安全性が高く劣化しないキャパシタを用いて新しい蓄電装置を作ることを目的とし実施された。開発されたキャパシタは、固体電解質を用いた電気二重層キャパシタで、電解質中に特殊なナノ構造を導入することで高電圧印可を可能にし、エネルギー密度の向上を図る。このHV固体イオンキャパシタの原理を実験的に検証するため、Li型とNa型について試料を作製し充放電特性を測定した。その結果、ナノ構造を導入することで、高電圧駆動によるエネルギー密度の向上が確認された。さらに、エネルギー密度をナノ構造のサイズに対して計算したところ、300nm程度のナノ構造の導入により、リチウム電池を超える性能が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化の抑制には優れた蓄電装置の開発が必須である。キャパシタは電気エネルギーを変換せず蓄えるので、劣化・発火の問題がない理想的な蓄電素子であるが、現状の電気二重層キャパシタは、液体電解質の電気分解のためエネルギー密度に上限がある。本研究で開発したHV固体イオンキャパシタは、特殊なナノ構造を導入した固体電解質を用いた電気二重層キャパシタである。ナノ構造により高電圧駆動が可能になりエネルギー密度が向上することが実験的に検証されている。エネルギー密度はナノ構造の微細化でさらに向上が可能である。このキャパシタは日本の素材産業でしか作れないので、実用化に成功すれば日本経済の復活に大きく貢献する。
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