研究課題/領域番号 |
20K20441
|
補助金の研究課題番号 |
19H05519 (2019)
|
研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
|
配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
小坂 英男 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (20361199)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
25,870千円 (直接経費: 19,900千円、間接経費: 5,970千円)
2021年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2020年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
|
キーワード | 量子メモリ / ダイヤモンド / 量子ゲート / 光シュタルクシフト / ホロノミック / 量子ストレージ / 量子情報 / 量子コンピュータ / 量子コンピューター / NV中心 / 量子スピン / 電子スピン / 量子光学 / 量子制御 / ナノフォトニクス |
研究開始時の研究の概要 |
ACシュタルクシフト(光シフトと呼ぶ)によるマイクロ波共鳴を用い、光の回折限界を遥かに上回る30nmの分解能でNVの個別量子制御を可能とする。従来は、光を用いず二つのNV中心の軸方位の差によるマイクロ波共鳴を用いた個別制御を行った例があるが、同一の軸方位や無磁場下でのNV中心を個別制御できず集積化に向かない。本提案では、同一軸方位を持つNVを個別制御でき100万量子ビットクラスの大規模集積化が可能となる。
|
研究成果の概要 |
集積量子ビットの個別制御を実現するため、本研究ではダイヤモンド窒素空孔(NV)中心を用い、レーザ光で各量子ビットにアクセスする技術を開発した。NV中心にレーザ光を照射して幾何学量子ビットの補助準位を個別に周波数シフト(光シフト)させ、これにマイクロ波を照射し共鳴した周波数シフトを示すNV中心だけを選択的かつ動的にホロノミック量子ゲート操作に成功した。さらに隣接NV間の磁気双極子相互作用を利用した選択的二量子ゲートにより、多量子ビットの任意の操作が可能な万能量子ゲート操作に成功した。これにより、100万個程度の集積量子ビットへの個別の書き込み、ゲート操作、読み出しを実配線なしに可能とした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光波とマイクロ波の協同効果により、光の回折限界を遥かに上回るナノメートルレベルの局所的な固体中での電子スピン選択量子ゲート操作は、量子情報・量子光学・原子光学・磁気共鳴・スピン物性・量子ドット・格子欠陥などを包含する極めて学際的・独創的な分野を創成する。産業応用上では、量子コンピュータの実現に向けて致命的な課題となっている高密度集積された量子ビットへの個別制御線の問題を根本的に解決するという高い意義を有する。
|