研究課題/領域番号 |
20K20444
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補助金の研究課題番号 |
19H05523 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分30:応用物理工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三村 秀和 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30362651)
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研究分担者 |
木村 隆志 東京大学, 物性研究所, 准教授 (50531472)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
25,610千円 (直接経費: 19,700千円、間接経費: 5,910千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | X線ミラー / X線集光 / 集光 / X線イメージング / 精密加工 / 精密計測 / 高精度ミラー / X線 / X線ミラー / X線集光 |
研究開始時の研究の概要 |
光の集光サイズは、波長と光学系の開口数で決定される。波長の短いX線を利用すれば、10nm以下の集光サイズが可能である。本研究では、「多層膜3次反射」の「超小型ミラー」というアイディアの導入により、硬X線を1nmレベルに集光することを最終目的としている。本研究では、波長が1nmの軟X線を利用した集光実験から開始し、軟X線集光実験を通して小型ミラー基板の作製技術とミラー集光アライメント装置を開発し、最終的には3次反射可能な多層膜のコーティングにより硬X線を反射可能とすることで、1nmレベルの集光を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、ミラーによるX線集光において、ミラー長の大幅な縮小というアイディアを導入し、最終的には究極の1nmサイズの集光を目標にした挑戦的な研究である。本研究期間において、焦点距離2mm、ミラー長2mmの高精度集光ミラーの開発に成功し、SPring-8において、2keVのX線を20nmに回折限界集光することに成功するとともに、10keVのX線では理論的の4nm以下に集光可能であることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のX線ミラーのミラー長は報告されている中では20mmが最小である。本研究ではその1/10の2mm長のミラーの開発に成功した。光の集光においては焦点距離を短くすることで、理論的に誤差の影響を少なくすることができる。本研究における成果はミラーによるX線の極限集光の道を拓いたといえる。開発したミラーを用いれば、X線顕微鏡のシステムの超小型化も可能であり、多くのX線分析技術の性能向上に寄与することができる。
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