研究課題/領域番号 |
20K20454
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補助金の研究課題番号 |
19H05539 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田尾 龍太郎 京都大学, 農学研究科, 教授 (10211997)
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研究分担者 |
岩田 洋佳 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00355489)
赤木 剛士 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (50611919)
西山 総一郎 京都大学, 農学研究科, 助教 (50827566)
山根 久代 京都大学, 農学研究科, 准教授 (80335306)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 果樹 / 遺伝子情報 / 機械学習 / 果実形状 / 遺伝子機能評価 / 倍数体 |
研究開始時の研究の概要 |
世界の全ての大陸に400種以上が存在し,様々な有用植物を含むカキ属植物の用途は広く,さらに系統分類や進化学的にも興味が持たれてきた.本研究は,1)ゲノム情報と発現遺伝子情報の整備,2)機械計測と機械学習による形質評価法の開発,3)遺伝子機能評価系の開発,4)遺伝資源の調査収集の4種類のサブテーマの成果に支えられたカキ属植物の研究加速化のためのコモンプラットフォームを整備し,モデル植物の研究からは期待出来ない新発見や技術革新をもたらすために遂行するものである.これにより研究材料として最も扱いにくい木本性作物を研究対象にする果樹園芸学から基礎植物科学への貢献というパラダイムシフトの実例を示す.
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研究実績の概要 |
本研究では,カキ属植物の基礎および応用研究を加速化するために,1)大量シークエンシング技術を活用したゲノム情報と発現遺伝子情報の整備,2)機械計測と機械学習による形質評価法の開発,3)遺伝子機能評価系の開発, 4)遺伝資源の調査と収集,の4種類のサブテーマにより支えられるコモンプラットフォームを整備するものである.本年度の成果は以下の通りである. (ゲノム情報と発現遺伝子情報の整備)これまでに取得した10xGenomics社のGemCode Technologyを利用した六倍体カキゲノムデータに加え,本年度はPacbio HiFiデータも取得してドラフトゲノムの構築を続けた.さらに,Iso-seqにより果実および葉の発現情報を収集した.加えて,カキの甘渋性遺伝子座のシークエンス解析を進めた. (機械計測と機械学習による形質評価法の開発)昨年度に引き続いて,果実の写真からの三次元構築を行い,カキ果実のサイズと形状の三次元情報を数値化して評価する方法を検討し,カキ果実に存在する座や溝を評価する方法を確立して,論文発表のため結果をとりまとめた.また本年度は樹体生長を機械計測するための研究にも着手した. (遺伝子機能評価系の開発)昨年度までに開発したアグロバクテリウム法によるカキ属植物の形質転換系を活用して,カキ属植物の早期開花系統の作出に着手した.すなわち開花関連遺伝子であるCEN相同遺伝子を遺伝子編集およびRNAiによりノックアウトあるいはノックダウンするためのベクターの開発と形質転換を行った. (遺伝資源の収集と整備)COVID19の影響のため,予定していた国外での調査は行うことが出来なかった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
COVID19の影響で「遺伝資源の収集と整備」に関しては,研究が順調に進まず,研究計画の変更が必要になった.しかしながら,他の研究項目である「ゲノム情報と発現遺伝子情報の整備」,「機械計測と機械学習による形質評価法の開発」,および「遺伝子機能評価系の開発」に関しては,期待以上の成果が得られているので概ね順調な達成状況であると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
本年度も,COVID19の影響は避けられない.特にカキの遺伝資源の豊富な中国への渡航は現時点でも大きく制限されている.そこで現地に赴いての調査が主となる「遺伝資源の収集と整備」については,本年度も最小限にとどめ,それによって生じたエフォートを他の研究項目である「ゲノム情報と発現遺伝子情報の整備」,「機械計測と機械学習による形質評価法の開発」,および「遺伝子機能評価系の開発」に回して,研究を推進していく.
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