研究課題/領域番号 |
20K20467
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補助金の研究課題番号 |
19H05557 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小田 竜也 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20282353)
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研究分担者 |
舘野 浩章 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (30450670)
籏野 健太郎 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50228475)
森 健作 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80361343)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2023年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | レクチン / PETプローブ / 膵がん / 糖鎖 / 膵癌 / 画像診断 / PET |
研究開始時の研究の概要 |
がん病巣を能動的に描出するactiveイメージングにおいて、その担体としては、今までは主に抗体が使われてきた。本研究は、レクチン(糖鎖を認識するタンパクの総称)をバイオプローブとして利用する、革新的な画像診断法の確立を目指す。既に、膵がん細胞の最外層を覆う癌特異的糖鎖構造と、それに結合するレクチン の組み合わせを発見しており、本研究ではレクチンを画像診断用のバイオプローブとして利用する事を目的とした学術的な知見を蓄積する。
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研究実績の概要 |
がん病巣を能動的に描出するactiveイメージングにおいて、その担体としては、今までは主に抗体が使われてきた。本研究は、レクチンをバイオプローブとして利用する、革新的な画像診断法の確立を目指している。既に、膵がん細胞の最外層を覆う癌特異的糖鎖構造と、それに結合するrBC2LCNレクチンの組み合わせを発見しており、本研究はレクチンを画像診断用のバイオプローブとして利用する挑戦的な試みである。 昨年度は、、rBC2LCNレクチンを N-succinimidyl-4-[18F]fluorobenzoate ([18F]SFB) で放射化学純度95%以上の[18F]FB-rBC2LCNを調製することに成功した。本年度は、[18F]FB-rBC2LCNはH type-3陽性のCapan-1膵臓癌細胞にin vitroで結合したのち、膵癌移植マウスモデルにおけるin vivoイメージング画像の作成に成功した。 Capan-1腫瘍を皮下に有するヌードマウスの尾静脈に[18F]FB-rBC2LCN (0.34±0.15 MBq)を注射した後、60分という早い段階で腫瘍への取り込みが高く(6.6±1.8 %ID/g)、時間の経過と共に取り込みが増加した(注射後150分および240分でそれぞれ、8.8±1.9 %ID/g および 11±3.2 %ID/g).腫瘍と筋肉の比率は時間とともに増加し、360分後には19±1.8まで上昇した。また、[18F]FB-rBC2LCN(0.34±0.15 MBq)注射後60分で、背景の筋肉に対する腫瘍の高コントラストPETイメージングが得られ、240分までその効果が持続した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
レクチンを18Fでラベルする事に成功し、そのマウス腫瘍モデルにおけるPET画像の取得に成功した。
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今後の研究の推進方策 |
既に、[18F]FB-rBC2LCNレクチンをさまざまな癌種を移植したマウスに投与し、腫瘍集積、off target(腎臓、肝臓、筋肉、心臓、肺など)への非特異的集積を把握しており、今後、論文投稿に向けてデータを整理していく。
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