研究課題/領域番号 |
20K20471
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補助金の研究課題番号 |
19H05563 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 (2022) 京都大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
山下 潤 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (50335288)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2021年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2020年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2019年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 心筋前駆細胞 / 増殖 / 心筋幹細胞 / iPS細胞 / 心臓再生 / 心臓幹細胞 / 心臓前駆細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は心臓の「幹細胞システムそのものを再構築すること」により、永続的な心臓再生と若々しい心機能維持が実現可能な「新しい心臓」を作り出す画期的な新規心臓再生戦略を開発することを目的とする。研究代表者らが最近報告したヒト多能性幹細胞由来心筋特異的前駆細胞を元に、同細胞の幹細胞化と移植効果を小動物心不全モデルを用いて検討する。幹細胞システム構築による再生戦略は、他の臓器にも適用拡大可能であり、永続的再生と機能維持が可能な新たな臓器改変をもたらし、飛躍的な健康寿命の延伸につながる大きな潜在的ポテンシャルを有する。
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研究実績の概要 |
本研究課題が目標とする項目の一つは、「ヒト多能性幹細胞から心筋幹細胞を誘導する。」である。研究代表者らは、ヒトiPS細胞から、心臓への移植後においても特異的に(95%以上の効率で)心筋細胞に分化する「心筋に運命決定した前駆細胞(CFP細胞)を誘導・同定した (Takeda, Cell Reports, 2018;22:546-556)。CFP細胞を、心筋分化能を保ったまま増殖することができれば、それは「心筋特異的幹細胞(Cardiomyocyte-fated Stem Cells: CF-Stem細胞)」として機能しうる。本細胞が「心筋特異的幹細胞(Cardiomyocyte-fated Stem Cells: CF-Stem細胞)」として機能するか検証し、CFP細胞を増殖させCF-Stem細胞として利用できる培養条件を確立することを目指した。これまでにCFP細胞のマーカーであるCD82の発現がある程度保たれたまま、細胞を増殖させうる化合物を見いだしている。さらに これまでに報告がなされている心血管系前駆細胞、中胚葉細胞、さらには造血幹細胞などを含む種々の前駆細胞/幹細胞維持・拡大培養法を参照しながら、培地・添加物質・細胞外マトリックス等様々なパラメータを操作してCFP細胞の拡大培養を行った。これまでに心筋分化能を保持しながら3日間CFP細胞を拡大培養することに成功した。本年度の目標としていた7日間の維持培養については、細胞数の増加は可能であった。今後心筋分化能維持について検討を加えていく。さらに心筋細胞の増殖制御機構も参考にしながらCFP細胞の増殖法を探索する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大の影響下に実験実務担当者の異動があり、また研究代表者の異動も2022年度中にあったためラボのセットアップ等が必要となり、実質的に実験の遂行が困難な状況があった。2023年度は実験人材を確保して研究推進、遅延回復を目指す。
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今後の研究の推進方策 |
上記【現在までの進捗状況】に示したとおり、実験遂行における人的不足を解決し実験の進捗を図る。心筋系列細胞の分化や増殖に関連する分子機構を参考にさらに維持期間を延長できる方策を検討する。
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