研究課題/領域番号 |
20K20490
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補助金の研究課題番号 |
19H05588 (2019)
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 (2020) 補助金 (2019) |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
伊藤 嘉浩 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (40192497)
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研究分担者 |
宮武 秀行 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (50291935)
秋元 淳 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 研究員 (80649682)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2021年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2020年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2019年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
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キーワード | 中分子医薬 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 進化分子工学 / ペプチド医薬 / 高分子医薬 / 多価効果 / Click反応 / 癌治療 / 免疫療法 / 高分子効果 / PD-1 / 低分子阻害剤 / 多価リガンド化 / 高分子化 / 金ナノ粒子 / 中分子量医薬 |
研究開始時の研究の概要 |
一般に抗体医薬は細胞培養で製造するためコストが高い。免疫チェックポイント阻害剤として用いられる抗体医薬もやはりこの問題点が指摘されている。有機合成できる低分子医薬の延長で抗体医薬に匹敵する高活性が得られれば、医薬のシンポに大きな貢献ができる。しかし、低分子化合物だけでは、これまで不十分な活性は得られていない。そこで、本研究では、低分子化合物の活性増強のために、ペプチド鎖により標的との相互作用点を増加させる、あるいは、高分子化することにより、多価効果で標的近傍での局所濃度を増し、高活性化することを行う。低分子化合物を基礎にした新しい中分子医薬の一般的開発法を樹立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、免疫チェックポイント阻害剤として低分子化合物を高活性化することを二つの原理から目指した。一つには、ペプチド鎖を複合化し、ペプチドによる相互作用点を増やすことで、より強く標的に相互作用させる方法である。そのために新しい低分子化合物ーペプチド・ライブラリー調製による進化分子工学の手法を開発した。もう一つには、低分子化合物を多価化した高分子医薬を開発した。分岐型ポリエチレングリコールやポリアミドアミンデンドリマーと複合化したり、重合性基を導入した。金ナノ粒子への固定化も行った。本研究では低分子阻害剤として3種類を用いたが、阻害剤の種類によってこれらの多価化効果が異なることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫チェックポイント阻害剤の発見や発明は、がん治療における免疫治療という新しい医療を可能にした。しかし、阻害剤は抗体医薬に限られており、高分子量であることや、高価であることやから用途が限定されている。本研究では、阻害剤として低分子阻害剤3種類選び、ペプチド複合化による中分子医薬として、多価化による高分子医薬としての可能性を研究した。中分子医薬は、進化分子工学を用いることができることがわかった。また、高分子医薬化は阻害剤の種類によるものの高活性化が行われた。今後、本研究で検討した原理を用いた低分子化合物誘導体からの新しい医薬品の可能性が期待される。
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