研究課題/領域番号 |
20K20517
|
研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
志水 宏吉 大阪大学, 臨床教育学研究科, 教授 (40196514)
|
研究分担者 |
中村 瑛仁 大阪大学, 人間科学研究科, 講師 (30756028)
若槻 健 関西大学, 文学部, 教授 (40421276)
西 徳宏 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 助教 (50825627)
伊佐 夏実 宝塚大学, 看護学部, 准教授 (80601038)
原田 琢也 金城学院大学, 人間科学部, 教授 (10707665)
新谷 龍太朗 平安女学院大学, 子ども教育学部, 准教授 (10783003)
鈴木 勇 大阪成蹊大学, 教育学部, 教授 (90452383)
濱元 伸彦 関西学院大学, 教育学部, 准教授 (10770711)
佐古 清 京都教育大学, 大学院連合教職実践研究科, 教授 (20883375)
数実 浩佑 宝塚大学, 東京メディア芸術学部, 講師 (60908622)
|
研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
25,220千円 (直接経費: 19,400千円、間接経費: 5,820千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
|
キーワード | 社会関係資本 / 学校づくり / 参与観察調査 / 効果のある学校 / 学力 / 非認知能力 / 教育 / 学校 / 力のある学校 / アクションリサーチ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、医療・ビジネス・国際協力等幅広い分野で注目されている「社会関係資 本」概念を、教育分野、具体的には「学校づくり」の分野に応用し、すべての子どもたちの学力のみならず、彼らの非認知能力の発達にも寄与する「力のある学校」を生み出す筋道を理論的に明らかにすることにある。教育分野における社会関係資本の指標化と小中学校(10校を予定)におけるアクションリサーチが中心的作業となる。
|
研究成果の概要 |
統計分析からは、第一に、学校の基礎条件が子どもの社会関係資本に与える影響は限定的であり、学校内外でのつながりを増やすことでそれを増やせる可能性があること。第二に、社会関係資本は学習形態や非認知能力を媒介しながら、子どもの授業理解度に結びついていることが明らかになった。 次に、中学校におけるフィールド調査から、第一に、子どもが所有する社会関係資本の量的・質的特徴が学校の教育活動をかなり規定していること、第二に教育活動によって社会関係資本を増加させるやり方は学校によって多様であること。第三に、社会関係資本は、学習意欲や非認知能力を高める効果があることが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は以下の3つの学術的意義をもつ。第一に、本研究は、社会関係資本が経済資本・文化資本と同等の影響力を子どもたちの学力形成に及ぼしうるという点を明らかにしたという意味で、学力格差問題へのブレークスルーとなりうる。 第二に、 子どもたちの認知能力・非認知能力を引き出す「学校づくり」というテーマは、我々が依拠する教育社会学のみならず、教育諸学に共通する実践的課題であり、本研究は教育諸学との協働の推進を導きうる。 そして第三に、社会関係資本は、さまざまな社会科学領域で横断的に用いられている概念であり、共通言語である。本研究から導き出された知見は他領域との研究上の対話を促進す役割を担いうる。
|