研究課題/領域番号 |
20K20526
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
若杉 昌徳 京都大学, 化学研究所, 教授 (70250107)
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研究分担者 |
小川原 亮 京都大学, 化学研究所, 助教 (00807729)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2020年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
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キーワード | 不安定核標的 / 電子ビームイオントラップ / 精密核反応 / イオントラップ / ビームリサイクル / 内部標的 / 標的 |
研究開始時の研究の概要 |
重イオン蓄積リングを用いた不安定核同士の核反応研究の実現を目指して、蓄積リングに挿入する不安定核内部標的(RIIT)を開発する。RIを蓄積リングの内部標的とする技術の確立は、世界で初めてRI同士の衝突実験を可能にし、圧倒的な高分解能での核反応実験、RI-RI融合や多核子移行反応によって安定核では決して望めないRIの合成など、新しい研究領域を拓く。本研究はEBITの原理に基づきRITTプロトタイプを製作し、トラップ標的イオンの特性を理解しその最適化を図ることでRIITの標的としての可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、不安定核(RI)同士の核反応研究と準運動学による精密なRI反応研究の実現を目指して、汎用的で実用的なRI静止標的を開発することを目的とする。本標的を蓄積リングに挿入することで、全人未踏のRI同士の衝突実験を可能にして新しい研究領域を拓くとともに、準運動学を用いた研究の実現は、圧倒的な高分解能でのRI核反応実験を可能にする。本研究では、生成量の少ないRIを効率よく標的とするために、電子ビームイオントラップの原理を用いたプロトタイプを開発した。さらに、実践的に利用可能な標的とするために、標的の純度向上に着目して宿命的に共存する残留ガスイオンの排除方法を新たに開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不安定原子核(RI)は、原子核研究のみならず天文、宇宙、医学、薬学など、幅広い分野における重要な研究対象である。しかし加速器を用いたRIは、生成量が限られている上に有限な寿命で壊変してしまうため、精密な構造や性質の研究は容易ではない。また学術的に非常に重要なRI(例えば安定の島同位体など)の多くは安定核を用いた反応では決して生成できない。本研究での汎用型RI静止標的に開発はこれらの課題を解決する需要な手段である。大強度プローブビームを用いた準運動学による精密RI核反応研究を可能にし、RI同士の核反応による未到のRI生成を可能にすることが期待させる。
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