研究課題/領域番号 |
20K20528
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 宏幸 東京大学, 地震研究所, 教授 (20503858)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
25,740千円 (直接経費: 19,800千円、間接経費: 5,940千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 24,700千円 (直接経費: 19,000千円、間接経費: 5,700千円)
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キーワード | ミュオグラフィ / 海域 / 海底トンネル / 海底 / ミュオン / 海 / 潮位 / 海域透視 |
研究開始時の研究の概要 |
海底トンネルを長さ1㎞の長大な海底下センサーとすることで、海底下における巨大物体透視技術「ミュオグラフィ」が将来新たにサイエンスターゲットを狙うための技術的課題の検証、解決を行い、海底トンネルを使用した海底ミュオグラフィの方法論を確立する。これまで難しかった海底岩盤の正確な絶対密度測定、海面昇降現象の面的なイメージング等が可能となり、海域のリアルタイムイメージング等へとつなぐ新たな技術開発を実施する。
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研究成果の概要 |
ミュオグラフィはマグマ監視、ピラミッド内部調査などに大きな成果を上げてきたが、その観測ターゲットは全て陸上の物体に限られていた。ミュオンは主に、対流圏上層部において生成されるが、地表に到達するまでに局地的な気圧の変化に応じてその減衰量が変わる。陸上におけるミュオグラフィ観測では、気圧の時間変化の影響を受けるため、1 パーセントを切る密度の時間変化を捉えることは極めて困難であった。本研究により、2 時間の時間分解能で密度の時間変化にして 3 パーミル(約 1 日の時間分解能で は、1.5 パーミル)の世界最高観測精度を達成した。海水準変動のリアルタイムモニタリングに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後、HKMSDDをさまざまな海洋・海底下環境に活用することにより、国内外に散在する海底トンネルを活用した台風や、地震による津波、海底砂丘の移動による海底地形変化などの高精度イメージング測定などの応用展開が期待される。更に、海洋ダイナミクスによる海水密度変化などの測定や、東京湾海底における南関東ガス田に係る評価にも活用できるようになると考えられる。将来、海底トンネルから実際の深海底へと展開することにより、二酸化炭素貯留隔離(CCS)モニタリングや海底火山など、現場で連続的に海洋・海底下環境を監視・評価できる新しいイメージング技術としての応用展開が期待される。
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