研究課題/領域番号 |
20K20567
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久保 拓也 京都大学, 工学研究科, 准教授 (20374994)
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研究分担者 |
佐藤 雄介 東北大学, 理学研究科, 准教授 (90583039)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
25,870千円 (直接経費: 19,900千円、間接経費: 5,970千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
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キーワード | スポンジモノリス / エクソソーム / コロナウイルス / クロマトグラフィー / 固相抽出 / レクチン / 糖鎖 / プロテオーム / ヘリックスペプチド / 分離 / 表面化学 |
研究開始時の研究の概要 |
多孔性の分離剤(SPM) に対して,エクソソーム特有の高曲率脂質二重膜を認識する両親媒性α-helix ペプチド,タンパク質及び糖鎖に対するモノクローナル抗体及びレクチンをそれぞれ固定化し,細胞培養液中からのエクソソームの包括的分離及び個々のタンパク質/糖鎖に基づくサブクラス分離を達成する。さらに,サブクラス分離の細分化を目指し,SPM 骨格に対して高分子合成手法に基づく分子認識膜 (MIP) を構築し, MIP被覆型モノリス作製及びスポンジモノリス形体の広範化と実試料での実証を行う
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研究成果の概要 |
医薬品分野,環境分野,合成化学分野においては,近年の分析検体数の増加にともない,作業時間の短縮と低コスト化が求められている。そこで,我々は工業レベルで合成されている汎用の材料に着目し,高速・高選択性・低コスト・低環境負荷を実現する新規分離剤である多孔性高分子(スポンジモノリス)の開発を着想した。 本研究では,スポンジモノリスの数十ミクロン以上の細孔に基づく透過性及びタンパク質固定化機能を利用して,細胞外小胞(エクソソーム)や新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を対象として,スポンジモノリスの分離場としての可能性について実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後,同手法を用いることで,エクソソームの構造解析や機能解明が加速し,また,細胞培養液あるいは種々の生体試料中からの効率的なエクソソーム分離技術開発を促進することが期待できる。さらに,本法はエクソソームにとどまらず,ウイルス等の生体関連ナノ粒子の分離に好適である。本材料は,通常の硬質の分離基材とは異なり,極めて柔軟性の高い材料であることから,ニーズに応じた形状、サイズの分離場を構築することが容易であり,今後,ユニバーサルデザイン性を利用した様々な応用研究並びに実用化が期待される。
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