研究課題/領域番号 |
20K20577
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小野 悦郎 九州大学, 医学研究院, 教授 (00160903)
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研究分担者 |
大竹 正剛 静岡県畜産技術研究所, 中小家畜研究センター 養豚・養鶏, 上席研究員 (90605677)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
25,870千円 (直接経費: 19,900千円、間接経費: 5,970千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2021年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2020年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 越境性動物疾病 / 抗病性動物 / 遺伝子改変動物 / Rabファミリー低分子量G蛋白質 / エンドサイトーシス |
研究開始時の研究の概要 |
越境性動物疾病である口蹄疫、豚熱、アフリカ豚熱及び高病原性鳥インフルエンザの制圧は、獣医畜産業界において解決しなければならない緊急かつ最重要課題である。しかし、ワクチン開発が極めて困難なアフリカ豚熱、多くの抗原型が存在する口蹄疫、抗原変異が激しいインフルエンザ等のワクチン対策では制圧が困難な感染症に対する制圧方法としての抗病性動物の開発は殆ど進展していない。本研究では、越境性動物疾病に対する新たな制圧方法として、ウイルスの主要感染経路であるエンドサイトーシスに関与する低分子量G蛋白質を標的とした遺伝子改変技術により、越境性動物疾病抵性動物の開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
越境性動物疾病に対する新たな制圧方法として、ウイルスの主要感染経路であるエンドサイトーシスに関与するRabファミリー低分子量G蛋白質Rab5及びRab7をターゲットとした遺伝子改変技術により、越境性動物疾病に対する抗病性動物開発を目的として、Rabファミリー低分子量G蛋白質 Rab5bの34番目のセリン(S)をアスパラギン(N)(Rab5b_S34N)に、Rab7aの22番目のスレオニン(T)をアスパラギン(N)(Rab7a_T22N)にそれぞれ置換した変異蛋白質及びその両方を発現するブタ腎細胞由来のSK-L細胞株を樹立し、これらにおいて、豚熱ウイルスの増殖が抑制されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
越境性動物疾病は、ワクチン対策では制圧することが極めて困難であるにもかかわらず、遺伝子改変技術による越境性動物疾病に対する抗病性動物の開発は、殆ど実施されていない。越境性動物疾病の制圧が、獣医畜産業界において、解決しなければならない緊急最重要課題の一つであることから、遺伝子改変技術による越境性動物疾病抵抗性動物の開発研究は、国際的にも極めて意義あるものである。本研究の成果は、抗病性動物の開発のみならず、多種類のウイルス感染に対して効果が期待される新規抗ウイルス剤の開発にも貢献することから、その成果は広く一般社会に還元できる。
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