研究課題/領域番号 |
20K20591
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研究種目 |
挑戦的研究(開拓)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
袖岡 幹子 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (60192142)
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研究分担者 |
どど 孝介 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (20415243)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
26,000千円 (直接経費: 20,000千円、間接経費: 6,000千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2021年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | アフィニティー精製 / タグ / 修飾ペプチド / 遷移金属 / パラジウム |
研究開始時の研究の概要 |
アフィニティーラベリングによる生物活性分子の標的タンパク質や結合部位の決定は、生物活性分子にタグを導入し、修飾されたタンパク質やそれを酵素消化して得られるペプチドを検出・同定することによって行われる。しかし多量の非修飾ペプチドの共存下で目的とする修飾ペプチドを同定することは容易ではない場合も多く、同定の効率化のためには、タグをつけた生物活性分子でラベルされたペプチドの効率的な精製が必要となる。本研究では、遷移金属化学を利用した新しいタグ分子の精製技術を開発する。
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研究成果の概要 |
生物活性化合物と結合タンパク質の間に共有結合を形成するアフィニティーラベリングは、ケミカルバイオロジー研究において標的タンパク質や化合物の結合部位の同定に有用である。しかしながら多量の非修飾ペプチドの中から修飾を受けたペプチドを同定するためには、効率的に修飾ペプチドを精製することが重要である。そのため本研究では、化合物の生物活性を損なう事なく導入可能なコンパクトな官能基をタグとし、これを遷移金属錯体で捕捉する手法を開発し、化合物により修飾を受けたペプチドを効率的に精製して同定することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物活性化合物の標的タンパク質の同定は、新しい生命現象の発見や解明につながることや、より活性の高い化合物の開発を通して創薬につながるこが期待される。しかしながら既存の手法だけでは同定が困難なケースも多く、新しい手法の開発が望まれている。本研究では、全く異なる分野で用いられていた遷移金属化学の知見を、ケミカルバイオロジー研究へと転用するというユニークなアプローチを取ることで、非常にコンパクトな官能基をタグとして用いるアフィニティー精製法の開発に成功した。本手法では、既存法では同定できなかった修飾ペプチドの精製・同定にも成功しており、今後標的タンパク質の同定に貢献することが期待される。
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