研究課題/領域番号 |
20K20650
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
高度科学技術社会の新局面
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
浜田 幸絵 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 准教授 (50636769)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | オンライン / 自転車 / スポーツ / レジャー / 新情報通信技術 / バーチャルとリアル / 新型コロナウイルス / メディア・イベント / オリンピック / グローバリゼーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、新情報通信技術がスポーツやレジャーにどのような影響を与え、それが人間の身体や意識をいかなる方向に創り変えようとしているかをバーチャル・サイクリングの事例から明らかにする。バーチャル・サイクリングの実践は、娯楽の領域にありながらも、「国境」や「現実と虚構の境界」といった、人間の身体や社会を規定してきた従来の枠組みを根本から変えていると考えられる。さらに新型コロナウイルスの流行により、新しいスポーツの形としても注目されている。これを研究対象とすることにより、高度科学技術社会におけるスポーツ、身体とメディアの関係、さらには社会空間の変容について理解するための手がかりを獲得できる。
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研究成果の概要 |
バーチャル・サイクリングはパンデミック後に,プロのレースも盛んに実施されるようになり,本研究で調査対象となった一般の実践者の中にも,パンデミックが実践の形態や頻度に影響を与えたと答えた者が少なくなかった。バーチャル・サイクリングは,1980年代に提唱された「メディア・イベント」の新しい形態として位置づけることが可能であるが,一般の愛好者がプロと同じコースを走ることができたり,自らのライドの模様を実況した動画をインターネット公開するなど,一般の人々の参与度の高さや「演者」「放送局」「観客」との関係が曖昧で交換可能であることに,従来のイベントとは異なる特徴がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,新情報通信技術とスポーツの結合を,バーチャル・サイクリングを事例として研究した。リモート技術を駆使したスポーツ及びレジャーの実践は,多くの場合は虚構世界内だけで完結することはなく現実世界の人間関係等と分かちがたく結びついていること,国際競技団体等がメガ・スポーツ・イベント離れを背景として特にバーチャル・サイクリングへの積極的関与に乗り出していること等を明らかにし,高度科学技術社会におけるスポーツ,身体とメディアの関係,社会空間の変容などについて理解するための手がかりを得た。
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