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老化に伴うグリア細胞貪食機能低下に食事制限が及ぼす影響と分子機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K20672
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 超高齢社会研究
研究機関国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

研究代表者

飯島 浩一  国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター 神経遺伝学研究部, 部長 (50632535)

研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
キーワード認知症 / 神経変性 / 老化 / グリア細胞 / 貪食 / ショウジョウバエ / 栄養 / 遺伝子発現
研究開始時の研究の概要

アルツハイマー病(AD)は,超高齢化社会において個々人のwell-beingを脅かす大きな問題であり,予防・治療法の確立が急がれる。ADの最大の危険因子は老化であり,脳内に生じた老廃物を分解・排出する機能の低下が,AD発症リスクを高める可能性が指摘されている。そこで本研究では,,生命・健康寿命の延伸効果が知られる食事制限が,老年期における脳内デブリクリアランス機能低下を逆に増悪化させてしまう可能性を検討し,ADの予防と栄養の関係について考察する。さらに老化に伴う脳内デブリクリアランス機能低下の分子機序にも迫る。本研究は,従来の仮説に挑戦しつつ,新たな概念の創出と治療薬標的の同定を目指している。

研究成果の概要

脳内には,代謝産物や凝集蛋白質,傷害を受けた細胞を除去する作用が備わり,これらの機能は主にグリア細胞が担っている。この脳内デブリクリアランス機能が老化に伴い低下することで,老年性認知症などの発症リスクが高まる可能性が考えられている。本研究では,優れた遺伝学モデルであるショウジョウバエの神経傷害モデルを用いて,食餌制限がグリア細胞による脳内デブリクリアランス機能を低下させること,またこの原因はアミノ酸の欠乏にあることを明らかにし,その機序解明を行った。本研究により,老年期における低栄養が認知症などの発症リスクを上昇させるメカニズムの一端が明らかになり,有効な予防法の開発につながると考えられる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

脳内で生じたゴミを除去する機能が老化に伴い低下し,認知症の発症リスクが高まる可能性が指摘されている。この脳内を浄化する機能は主にグリア細胞が担っているが,老化した脳でその働きが衰えてしまう理由は不明である。本研究ではモデル動物を用いた解析から,老年期の低栄養状態,特にタンパク質の欠乏がグリア細胞による脳内浄化作用を低下させること,またその過程に関わる分子メカニズムを明らかにした。本研究の結果は,認知症への効果的な予防法開発へと展開できると考えられ,高齢者の健康寿命を増進により社会全体の負担を軽減させ,超高齢社会に生きる全ての人のwell-beingの充実につながると考えられる。

報告書

(1件)
  • 2021 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2023-01-30  

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