研究課題/領域番号 |
20K20681
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分1:思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 公立はこだて未来大学 (2022-2023) 京都大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
元木 環 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (80362424)
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研究分担者 |
山田 重人 京都大学, 医学研究科, 教授 (80432384)
吉田 雅則 神戸芸術工科大学, 芸術工学部, 教授 (90589954)
今井 拓哉 福井県立大学, 恐竜学研究所, 助教 (40786993)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 3DCGモデル作成 / 学術資料 / 医学教育コンテンツ / 共創デザイン / アカデミック・ビジュアリゼーション / ナラティブ / デザインプロセスの視覚化 / デザイン評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、研究者と制作者が専門家同士で実際の発生学コンテンツを共創するデザインプロセスを記録・分析し,学術コンテンツ制作におけるデザイン、およびデザインプロセスの評価観点や指標の創出を目指すものである。科学では演出改変が許されないが生データのまま表示しても特徴が伝わらず、客観的なデータで提示すべき科学情報の正確性と伝達したい特徴などを提示する表現の間で制作・評価の方向性が相反する。このジレンマに折り合いをつけるために創出されているデザイン観点と指標をデザインプロセスのコミュニケーションの記録から見出し、研究者と共創できるデザイン人材育成や制作環境構築につなげる。
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研究実績の概要 |
本年度は,医学コンテンツ以外の学術資料の3DCGモデルなど学術資料の保存・継承・活用の実践と研究を試みている博物館関係者,情報学研究者らとデータおよびコンテンツの制作プロセス等について情報・意見交換を行った.現在,3DCGモデルのコンテンツの取り扱いは3Dプリンターによる出力やモニター画面上での表示をマウスで回転させるようなものだけでなく,コンピュータの中に構築された3次元の仮想空間内で取り扱えるような技術が普及してきており,そのような仮想空間内での展示制作の制作プロセスや技術について,制作者および工学および認知科学研究者から情報収集を行い意見交換を行った.このような技術の進化により,例えば博物館に収蔵されるような学術資料をフォトグラメトリーにより3DCGモデル化するケースも増加しており,物体形状構築や表層のテクスチャ作成の精度は飛躍的に向上しているが,それに伴い3DCGモデル化した資料の学術的にどう位置づけるかという課題に取り組む必然性も増大していることが確認できた.また,学術資料のような正確性を求めらない3DCGモデルの立体造形を行う作成者のデザインプロセスの事例を調査した.次年度は,本年度意見交換を行った研究協力者とデータと制作プロセスについての事例を持ち寄り,プロトタイプの展示を行い,それを体験しながら,より具体的な意見交換を行う.さらに学術資料ではない3DCGモデル作成のデザインプロセス上での制作者の考えなど収集し,学術資料の3DCGモデル作成のデザインプロセスと,制作者の留意点やプロセスの流れなどについて比較を行い,学術コンテンツデザインが目指すデザイン指標を明らかにする予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
課題開始時よりも技術進化が進み,モデルの制作プロセスや取り扱いについての知識更新とそれに伴う新たな分野の研究協力者との関係構築を進め,研究課題の推進および成果発表の進展まで至らなかった.
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者や研究分担者らとデータの展示を交えたディスカッションを行う機会を設け,記録を公開する予定である.学会での成果発表は,デザイン学会全国大会および支部大会,認知科学会全国大会等で行う予定である.
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