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博物館標本胞子を用いた絶滅集団の復元:簡易生存識別法と標本管理法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K20715
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関新潟大学

研究代表者

志賀 隆  新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (60435881)

研究分担者 加藤 将  新潟大学, 人文社会科学系, 特任准教授 (30624738)
研究期間 (年度) 2020-07-30 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
キーワード植物標本 / 標本胞子 / シダ植物 / 車軸藻類 / TTC / MTT / 発芽試験 / 染色試験 / 博物館 / 胞子 / テトラゾリウム染色 / エバンスブルー / ジベレリン / テトラゾリウム / 保存処理
研究開始時の研究の概要

博物館や大学の標本庫には100年以上前から現在に至るまで、膨大な植物標本が収められている。本研究では、様々な分類群の標本胞子を実際に撒きだして発芽試験を行い、発芽可能性を評価するとともに、テトラゾリウム染色法によってミトコンドリア活性を評価する生存識別法を開発する。また、実際に標本作製・管理処理を施して発芽試験、生存識別を行うことにより、胞子の生存率が高い標本作製方法と保存方法を検討する。

研究成果の概要

標本胞子の発芽可能性を検討するために,シダ植物5種110標本,車軸藻類3種の標本胞子に対して発芽試験を試みた。ほぼ全ての標本において発芽は確認されなかったが、クサソテツでは標本作製処理後225ヶ月,オクマワラビでは59ヶ月,シャジクモでは2~3か月の標本胞子において発芽が確認された。また,生存細胞を染色するTTC,MTTと死亡細胞を染色するEB,TBを用いて標本胞子の生存評価法を検討したところ,1.0% TTCによる48時間以上の染色が生存評価に適していた。また、標本作製処理における乾燥処理と保存温度の影響を検討したところ,20℃乾燥・-20℃保存が最も生存と推定される胞子が多かった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで,博物館の植物標本によってもたらされる情報は,作製された瞬間における植物体情報のみであり,これらを用いた研究は,その種の分布および形態的,生化学的,分子生物学的,生態学的情報を読み取るものであった。本研究によって,僅かではあるが博物館標本の中にも生きた胞子が残されていることが確認された。このことは,絶滅種や絶滅危惧種に対して、発芽から世代交代までの発生の観察、交雑試験といった生体が不可欠な研究が可能となることを示している。また,博物館標本の胞子を用いることにより,特定の地域,種を選択して復元することが可能であり,標本が生物の保全に対して直接活用できることも示したと言える。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] シダ植物標本胞子の染色による生存識別法の開発と 発芽可能性の評価2022

    • 著者名/発表者名
      石黒皓大・加藤将・志賀隆
    • 学会等名
      日本陸水学会甲信越支部会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 博物館標本は地域の自然のシードバンクとなり得るか2021

    • 著者名/発表者名
      志賀隆
    • 学会等名
      種生物学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] テトラゾリウム染色試験による博物館標本胞子の生存可能性の評価2021

    • 著者名/発表者名
      大場拓郎・加藤将・志賀隆
    • 学会等名
      陸水学会甲信越支部会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-08-03   更新日: 2024-01-30  

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