研究課題/領域番号 |
20K20738
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分4:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
木村 圭司 奈良大学, 文学部, 教授 (30294276)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 地下水位予測 / インドネシア / 熱帯泥炭地 / 気象シミュレーション / 森林火災 / 合成開口レーダ / 土壌水分量 / 現地観測データ / 森林火災予測 / 地下水位 / 予測 / 土壌水分 / 危険度予報 / シミュレーション / 気候 / 森林・原野火災 / 火災危険度予報 / 熱帯林 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではインドネシア全土を対象として、熱帯泥炭地における森林・原野火災を、毎日1回、5日間先まで予測するシステムを構築する。システム構築として、以下の順に進めていく。①気象シミュレーションによる降水量・気温・風速・土壌水分量の予測、②現地の研究者が観測している地下水位データの利用と検証、③気象シミュレーションを使用した地下水位の予測と検証、④カナダの森林火災予測インデックス(FWI)インドネシア版の作成、⑤森林・原野火災発生予測の面的予測とその運用委託・広報、である。
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研究成果の概要 |
気象シミュレーションWRFでは、インドネシア全土の複数年間の対象とし、算出された土壌水分量から地下水位予測を行った。シミュレーション結果を検証するための現地観測データは、インドネシア政府の研究機関から入手し、クオリティチェック後に使用した。その結果、0.9を越えるという非常に高い決定係数が得られた。 次に、合成開口レーダ(SAR)解析により、泥炭地の土壌水分量を推定し、地下水位を推定する方法も試みた。その結果、インドネシアの泥炭地における土壌水分量/地下水位の面的な推定も試みたが、多地点を対象とした広範囲の解析を行うと、相関は低くなってしまう。この手法に関しては、高精度化の検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インドネシアの泥炭地における地下水位の推定が可能になったことから、このパラメータと相関が高い、泥炭地火災の予測に応用することができる。現地における火の始末や、火災危険警報の発出、消防隊の編制や準備などが可能となる。また、熱帯泥炭地には非常に多くの炭素が蓄積されており、泥炭地火災を抑制した結果、放出される二酸化炭素量(温室効果ガスの代表例とされる)が減少することにより、地球温暖化の促進が少しでも弱まることと考えられる。
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