研究課題/領域番号 |
20K20783
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分8:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
筒井 孝子 兵庫県立大学, 社会科学研究科, 教授 (20300923)
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研究分担者 |
東野 定律 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (60419009)
大夛賀 政昭 国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (90619115)
木下 隆志 兵庫県立大学, 経営研究科, 教授 (10514606)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 介護給付 / 介護サービス / 費用推定モデル式 / 総介護費用 / サービス利用期間 / 地域包括ケアシステム / 生涯費用推計モデル / 在宅生活維持要件 / 生涯コスト / 要介護高齢者 / 介護費用 / 予測モデル |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化社会の進展に伴い、先進諸国においては、早急に社会全体への負荷を含めた財源、社会資源の再分配ルールの新たな設定が求められている。本研究では、在宅で介護サービスを利用している者の状態像及び利用サービス内容、利用経緯等のデータ等を分析し、在宅生活の継続要因を明らかにした上で、在宅生活継続のための費用を算出し、生涯コストの予測モデルを提示することを目的とする。
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研究実績の概要 |
社会保障である介護給付は事業者に価格決定権がなく、利用者のサービス購入はその必要性によるものとされてきた。介護領域では一般の製品・サービス等の顧客としての購買特性に着目した検討はほとんどない。 本研究では①在宅で介護サービスを利用している者の状態像及び利用サービス内容、利用するに至った経緯、家族介護の関与等のデータを分析し、②在宅生活を継続している利用者の費用を算出し、これら費用と利用者の基本属性、要介護度、疾患等の状態像等との関連性を明らかにする。③在宅生活継続に要する費用を高齢者の要介護度別に推定するモデル式を開発し、このモデル式と④居住形態及びインフォーマルサービスとの関係を検討する。最終的に⑤在宅で要介護高齢者が生活を継続するための生涯コストの予測モデル開発を目的とする。 昨年度までは、居宅介護支援利用者約1万人の介護給付データ3年分のデータベースを作成し、これを用いた分析を実施し、介護サービス利用者の費用推定モデル式の開発に必要な変数として、要介護度とサービス利用期間が重要であることを明らかにした。 今年度は、新たにモデル自治体より7年間の介護給付実績を有する住民1,389名分の要介護認定情報、給付実績、健診受診状況、喪失事由に関するデータを受領し、これらを突合した分析用データベースを作成し、分析した。その結果、初回認定から死亡までの総介護費用と平均サービス利用期間を男女別、居宅/施設利用別に算出するとともに、初回の要介護認定からの期間(1年目から8年目まで)の累積死亡率を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度までに、居宅サービス利用者の介護給付データ3年分のデータベースと、モデル自治体の7年分の要介護認定と介護給付実績と資格喪失事由を用いたデータベースの2つの分析データベースを用いて分析を実施してきた。後者のデータベース作成にあたり、当該市町村への出張が制限されたため、分析に計画より時間を要した。このため、やや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度、本研究において作成した2つのデータベース分析から得られた知見を統合し、介護サービス利用者の費用を推定するモデル式の開発を行う。その際、健診情報が介護サービス利用者の生涯費用に影響を与えるかについても確認し、これを反映した費用推定モデル式についても検討を行う。
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