研究課題/領域番号 |
20K20801
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
高橋 亜紀子 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10333767)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 外国人児童生徒 / 遠隔支援 / 日本語学習 / 教科学習 / 散在地域 / 支援者 / ネットワーク / オンライン教室 / 連携 |
研究開始時の研究の概要 |
全国各地の学校では外国人児童生徒が急増しているが、学校での受け入れ体制は整っていない。在籍数が多い学校には日本語指導教員が配置されているが、数名の学校では十分な支援が行われていない。宮城県には約100名の外国人児童生徒が在籍しているが、各学校の対応は十分ではなく、経験の少ない教員が試行錯誤で対応している。学校外に支援を求めても、子どもの母語がわかる人や日本語指導の経験がある人を見つけることは難しく、子どもは支援が得られないないまま放置されている。本研究では学校と専門家、外部の支援者をつなぎ、外国人の子どもの支援に必要な情報を地域で共有して支援する体制を作るための「遠隔支援モデル」を構築する。
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研究成果の概要 |
外国人児童生徒が散在し、日本語指導の専門人材もいない宮城県内で行った本研究の成果は以下の5点である。①現状の調査、②モデル校を中心とした学校・子ども・教員・外部支援者をつなぐ支援の体制づくり、③子どもの指導に当たる教員・外部支援者・学校外の支援者が課題や実践を共有する場としての遠隔ネットワークの構築、④教員を目指す学生による子どもの日本語・学習の遠隔支援、⑤子ども支援の経験が浅い支援者向けの「支援の手引き」の作成、である。当初予定していた、学校を対象とする遠隔支援はできなかったが、本研究では、学校、教員、子ども、保護者、専門家、外部の支援者とをつなぐ新たな遠隔支援モデルを構築することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、外国人児童生徒数が散在し、日本語指導を専門とする人材もほとんどいない宮城県で、外国人児童生徒が在籍する学校、教員、子ども、保護者、外部の支援者をつなぐ支援の体制、遠隔による子どもの日本語・学習支援、遠隔による支援者間のネットワークを構築したことにある。今後、日本社会を支える外国人労働者の子どもも日本社会の一員として迎え入れる体制を作る必要がある。本研究は外国の子どもに対して、日本が教育を受ける権利を保障する仕組みにも寄与する点で大きな意義がある。また、本研究で提案した支援の体制づくり、遠隔による児童生徒の支援、支援者間ネットワークの構築は全国の散在地域のモデルとなりうる。
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