研究課題/領域番号 |
20K20809
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
酒井 利信 筑波大学, 体育系, 教授 (40281711)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 武道 / 教育 / 東欧 / 精神性 / 教育力 / ユーゴスラビア紛争 / 武道の教育力 / 民族紛争 / 元兵士 / 精神障害の克服 / 国際開発 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、東欧における青少年の道徳意識の低下や紛争後の人々の精神的障害といった問題に対して、武道の教育力により貢献することを目的とする国際開発研究である。 研究方法としては、東欧における上記問題を把握した上で、武道の教育力によって育まれる倫理道徳的精神性と芸道的・求道的精神性について解明し、これを現代社会の問題として理論構築し、実際のExample(見本)をバイリンガル・ウェブ・サイト「武道ワールド」により発信する。 キリスト教文化圏において日本武道が代わって人格陶冶の役割を果たそうとする試みであり、また、心身二元論の世界において武道の心身統一のロジックを発信しようとする点で挑戦的な研究である。
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研究成果の概要 |
本研究は、東欧における武道の教育力に関するものであり、研究成果として特筆すべきは、日本における武道教育のロジックを整理し、これが東欧におけるユーゴスラビア紛争時の兵士が戦後陥った精神的障害を武道実践により克服した事例と共通性があり、東欧において武道教育が機能することを明らかにした点である。 更に、日本においては武道の精神性に芸道的・求道的精神性と倫理・道徳的精神性の二つがあり、現在はこれが同時に存在すると考えられているが、東欧の本事例においては、修行が進むにつれ前者の精神性についで後者の精神性が顕現化するという順序、あるいは芸道的・求道的精神性の内容が深まり進化する過程が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海外において人間形成を担ってきたキリスト教の文化圏においてさえ武道による人間形成が可能であること、デカルト以来の心身二元論の世界においてもこの武道思想が機能していたことが明らかとなった点において、学術的新規性が非常に高い。 東欧の事例において修行が進むにつれ芸道的・求道的精神性についで倫理・道徳的精神性が顕現化する、あるいは芸道的・求道的精神性の内容が深まり進化する様子は、敵と命のやり取りをした場面と時間的に近い立ち位置でこの過程・順序を追体験しているとも解され、ここには武道がそもそも殺傷性を目的とした戦いの術であったものが人間形成を目的とする教育へと深化していく過程を説明しうるものである。
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