研究課題/領域番号 |
20K20811
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
平賀 瑠美 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (70327021)
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研究分担者 |
白石 優旗 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (00389214)
安 啓一 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (70407352)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ろう・難聴者 / 音色 / 音楽聴取 / 音響特徴 / 非言語音 / 聴覚障害 / 音響 / 音楽推薦 / 音楽授業 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,聴覚障害者にとって聴きやすい音楽を選ぶ仕組み,すなわち音楽推薦システムを構築すること,ならびに,推薦システムを用いて聴覚障害者にとって聴きやすい音楽の集合を作り,そこから音楽教育に向いた音色を選択する仕組みを作る. 音楽推薦のために,各々の聴覚障害者にとって聴こえやすい音楽を集め,収集した音楽に共通の音響特徴量を取り出し,既存の音楽の音響特徴量と比較して推薦を行う.次に,複数の聴覚障害者にとって共通して聴こえやすい音響を調査し,学年に応じた音楽の授業に向いた音色を提案する.
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研究成果の概要 |
音楽の授業で使用できる、聴覚障害者に聴きやすい音楽の選択に関する研究を進めていくために、聴覚障害者が参加する音色の聴きやすさについての実験を行った。この実験では、実験室での制御された環境下ではなく、普段音楽を聴いている状況での聴きやすさを調べること、聴きやすい音色の音響特徴を明らかにすること、高さに依存する聴きやすさと参加者各自の周波数聴取との関係を調べることを目的とした。楽器音について調べた結果、音楽の授業で使われることの多いリコーダーが聴きにくいこと、エントロピーやイレギュラリティのような周波数に関係する特徴量が関係してくることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、ろう・難聴者の音色聴き取りやすさに関して、エントロピーやイレギュラリティという音響特徴量が関係している、ということを明らかにした。健聴者の音色判別については多くの研究が行われているが、ろう・難聴者の聴きやすさについての音響特徴量は新しい発見であり、学術的意義をもつ。ろう・難聴者にとっての楽器音の聴きやすさに関する結果は、ろう・難聴者が音楽の授業を受けるときに音楽を教える先生にとっての参考となるという意味で社会的意義がある。また、ろう・難聴者にとっての聴きやすい音色や音響特徴量を音楽推薦システムに取り込むことで、ろう・難聴者の音楽の世界を広げることに貢献できると考える。
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