研究課題/領域番号 |
20K20826
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 正行 大阪大学, 全学教育推進機構, 教授 (30351258)
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研究分担者 |
和嶋 雄一郎 大阪大学, スチューデント・ライフサイクルサポートセンター, 准教授 (20572093)
伏木田 稚子 東京都立大学, 大学教育センター, 准教授 (40737128)
根岸 千悠 大阪大学, 全学教育推進機構, 特任助教(常勤) (60726610)
森 玲奈 帝京大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (70588087)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 大学院生調査 / 大学院教育 / プレFD / gradSERU / 躓きと乗り越え / 大学院生の生態系 / 研究活動の駆動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,大学院生の研究,教育,学習,社会活動などさまざまな活動及びそれを取り巻く環境との相互関係を「大学院生の生態系」と定義し,この生態系を明らかにすることを通して,大学院生の研究活動の駆動を支援することを目指す.具体的には,文献調査や大学院生を対象とした質問紙調査,インタビュー調査を実施,分析し,大学院教育,学習環境デザインに関する提案を行う.
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研究実績の概要 |
(1)gradSERU(研究大学の大学院に所属する学生を対象として実施されている生活実態調査)の2021年度実施分のデータ分析を行い,国内と海外の比較,大阪大学における文理の比較を行った.学術的支援や経済的支援については,理系の方が高く,大学組織への満足度においては差が見られない,という結果になっていた.
(2)大学院生を対象とした教授能力開発に関するアンケート調査を実施した.調査の結果,435名から回答が得られ,そのうち海外の大学院に所属している回答者と不良回答者を除く,計374名を分析対象とした.対象者の内訳は修士課程276名(73.8%),博士課程91名(24.3%),博士研究員7名(1.9%)であった.調査の結果から,大学院生の大学教員や企業等の研究職への志望度は中程度であり,希望するキャリアも多様である可能性が示唆された.また,大学教員を目指す大学院生において,弱い相関ながらも,教育に関する研修のニーズがあった.
(3)大学院教育を対象とした調査として,博士後期課程を有する大学を対象にプレFDに関する質問紙調査を行った.その結果,113大学から有効回答を得て,「プレFDを実施している」と回答した大学は33大学,「プレFDを実施していないが今後実施する予定である」と回答した大学は25大学,「プレFDを実施していない(今後も実施する予定はない)」と回答した大学は55大学であった.プレFDの内容としては,授業方法(アクティブラーニングを促す方法,オンライン授業の方法,教材の作成方法など)(23件,69.7%)」,「大学教育や大学教員に関する知識(大学教育の制度や動向,大学教員の職務内容など)(20件,60.6%)」が多く見られた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
送れていた質問紙調査においては、大学院生を対象とした教授能力開発に関する調査、大学院教育に関する調査を実施することができた.大学院生を対象としたインタビュー調査がまだ不十分な状況である。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに実施してきた質問紙調査の分析を進めるとともに、今年度大阪大学で実施する予定のgradSERUについても分析を行う予定である。インタビュー調査については、これまでの分析結果を踏まえて実施する予定である.これらの結果を統合して,大学院生の研究活動や生活について明らかにするとともに,研究活動の駆動を支援できるような知見を導出することを目指す.
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