研究課題/領域番号 |
20K20829
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山口 悦司 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (00324898)
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研究分担者 |
杉本 雅則 北海道大学, 情報科学研究院, 教授 (90280560)
望月 俊男 専修大学, ネットワーク情報学部, 准教授 (50379468)
坂本 美紀 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (90293729)
増本 康平 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20402985)
木村 哲也 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (60533528)
佐藤 幸治 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20584022)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 科学教育 / 学習科学 / 科学関連情報評価能力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,健康や医療などに代表される高度な科学関連情報について,専門的知識を持たなくとも情報の信頼性や妥当性を適切に評価できる高次の資質・能力・態度の総体を「科学関連情報評価能力」と暫定的に定義し,近年の学習科学で国際的に着目されている「エピステミック学習理論」を応用し,高度情報化社会に対応した科学関連情報評価能力の理論化を行い,その育成手法と実践モデルを開発することである.2020年度は,科学関連情報評価能力の理論化を中心に研究を進める.2021年度以降は,科学関連情報評価能力の育成手法と実践モデルの開発と,研究実践フィールドにおける実証実験を実施する予定である.
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研究実績の概要 |
本研究では,近年の学習科学で国際的に着目されている「エピステミック学習理論」を応用し,高度情報化社会に対応した科学関連情報評価能力の理論化を行い,その育成手法と実践モデルの開発に取り組む.研究方法については,この研究目的の達成のために,学際的な共同研究体制を組織している. 2022年度は,科学関連情報評価能力の育成手法と実践モデルの開発,研究実践フィールドにおける実証実験を実施した.2022年度の研究実績については,次の通りであった.(1)前年度までの研究から得られた科学関連情報評価に必要な資質・能力・態度に基づいて,科学関連情報評価能力のための教育目的を設定した.(2)前年度に引き続き,科学関連情報評価能力に関する教育内容を開発するとともに,学習科学の研究成果を応用した教育方法を開発した.(3)前年度に引き続き,量的分析および質的分析の観点から,科学関連情報評価能力に特化した教育評価を開発した.(4)前年度に引き続き,これらの科学関連情報評価能力に特化した教育目的・方法・内容・評価を統合した実践モデルの実証実験を実施し,効果測定のためのデータを収集・分析した.なお,実証実験については,新型コロナウイルス感染症拡大の影響に応じて,その実施方法について検討を行った.2022年度の研究成果の発表に関しては,Proceedings of International Conference of the Learning Sciences 2022,理科教育学研究(日本理科教育学会),日本科学教育学会研究会研究報告,日本科学教育学会第46回年会,日本理科教育学会第72回全国大会,日本教育工学会2023年春季全国大会において研究成果を発表した.また, International Society of Learning Sciences Annual Meeting 2023,The 20th Biennial EARLI Conference for Research on Learning and Instructionに採択された.この他,日本理科教育学会編著の図書において,研究成果の一部を公表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した研究目的は,2022年度についてはおおむね順調に達成されている.科学関連情報評価能力のための教育目的の設定,教育内容の開発,教育方法の開発,教育評価の開発に着手できた.併せて,実践モデルの実証実験を実施し,効果測定のためのデータを収集・分析にも着手することができた.研究成果の発表についても,雑誌論文のほか,国際学会や国内学会において研究成果を公表することができた. ただし,新型コロナウイルス感染症拡大の影響により,当初計画の遅延・変更が必要となったため,当初計画の一部を完了することができなかった.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度において完了することができなかった文献資料の収集と国内外の事例に関する実地調査やデータベース化,各種の特性解明や本格的なフレームワーク策定などのほか,科学関連情報評価能力の育成手法と実践モデルの開発と,研究実践フィールドにおける実証実験を実施する予定である.研究成果の発表については,国際会議および国内学会における研究発表に加えて,学術誌論文の作成を行う.
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