研究課題/領域番号 |
20K20837
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
高橋 秀俊 高知大学, 医学部, 特任教授 (40423222)
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研究分担者 |
上野 佳奈子 明治大学, 理工学部, 専任教授 (10313107)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 生活環境 / 音環境 / 発達障害 / 精神保健 / 神経生理 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、欧米では、感覚過敏など発達障害の感覚特性に配慮して騒音や照明をやわらげた、感覚に優しい(sensory friendly)社会生活空間の普及が進んでおり、自治体をあげての取組もみられるが、日本ではこのような取組は進んでいない。本研究課題では、情報処理において重要な役割を果たす聴覚・視覚を主体とする感覚に優しい取り組みを、学校・保育所・映画館・美術館・博物館・スーパーマーケットなど社会生活空間となる施設で普及することを目的に、各施設や当事者、自治体への聞き取り調査・アンケート調査や海外の先行事例の視察・環境測定を通じて、我が国における感覚に優しい社会生活環境に関する指針を作成する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、高知県の発達障害の当事者団体や行政と協力し、音や照明に配慮した感覚に優しい映画上映会を3回行い、高知県立足摺水族館では、発達障害の感覚の問題への配慮について水族館スタッフに研修を行ったうえで、音や照明に配慮した感覚に優しい取組を行い、館内の感覚刺激に関する情報をわかりやすく示したセンサリー・マップも作成し、当事者や家族、および一般の利用者からも好評を得ることができた。発達障害における感覚の問題およびその支援の方法に関して、支援者や一般市民の理解が深められるよう、和文総説を執筆し国内の学会等で発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題により、感覚の問題に配慮した取組が様々な施設で具体的に実施され、広く情報発信できたことにより、国内の様々な地域で同様の取組が広がってきている。実施の際に、地域の当事者の感覚の問題に対するニーズを把握し、施設職員の発達障害に対する理解を深めてから実施するという方法は、容易に実施でき、地域の関係機関との連携体制を整備しながら発達障害の感覚の問題に対する地域の理解を深めることにつながる。教育・就労・育児を含め社会生活全般に大きな影響をもたらし、発達障害の環境への配慮の普及や多様な特性を持つ人々が過ごしやすい社会生活環境の整備につながり、学術的にも社会的にも意義は大きい。
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