研究課題/領域番号 |
20K20857
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 (2022) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2020-2021) |
研究代表者 |
熊崎 博一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (70445336)
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研究分担者 |
吉川 雄一郎 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (60418530)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ロボット / 自閉スペクトラム症 / 自己開示 / コミュニケーション / 自律動作 / 小型ロボット |
研究開始時の研究の概要 |
自閉スペクトラム症(以下ASD)は対ヒト相手に向社会的態度を抱くことが難しく、自己開示を促すことは困難であった。応募者は、複数体のロボットを用いた面談を考案した。複数体のロボットを用いれば、一体のロボットの呼びかけに対し被験者が会話に詰まっても、他のロボットが対話に割り込み対話破綻を防ぐことで会話を継続することが可能と考えた。本研究では、複数体のロボットと人間との集団コミュニケーションを研究するためのプラットフォームであるCommUを用いてASD者の自己開示を促す多数体ロボットシステムの開発を行う。開発したシステムを用いてASD者の自己開示への効果を示すことが目的となる。
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研究成果の概要 |
自閉スペクトラム症者が通所する施設にて参加者の方に複数ロボットシステムを体験していただいた。普段はデイケアスタッフに自己開示をためらうASD者が複数体ロボットシステムに対して前向きにコミュニケーションし、自己開示した。また実験中に参加者だけでなく、他のデイケア利用者もその様子を観察し、実験終了後も互いに自己開示し合っている様子を認めた。複数体ロボットシステムのメリットの一つとして、対話相手が会話に詰まった際に会話していない別のロボットがフォローし会話継続を促すことが期待されたが本研究でも見ることができた。一方で会話は継続するものの、会話内容が時間の経過とともに深まっていないことは課題となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
デイケア利用者にいかに自己開示を促すかは課題となっている。自己開示が進むことで、利用者の自己満足度及び、スタッフの利用者についての理解が進むことが期待される。本研究では、普段はデイケアスタッフに自己開示をためらい、患者様同士のコミュニケーションに回避傾向のある患者様が複数体ロボットシステムに対しては前向きにコミュニケーションし、日頃より多く自己開示した。患者様が前向きに自己開示をした意義は大きい。
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