研究課題/領域番号 |
20K20907
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
櫻庭 俊 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 主幹研究員 (90647380)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 記号回帰 / 分子動力学シミュレーション / パラメータサーチ / 分子シミュレーション / 分子動力学 / 力場 / 生成モデル / 敵対的生成ネットワーク / 分子動力学法 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
古典分子動力学(MD)シミュレーションは、分子構造を計算機上に再現し計算することで分子の種々の物理化学的特性を解析する手法である。MDシミュレーションでは原子間相互作用や原子グループ間の相互作用を記述する力場の関数、ならびに力場関数のパラメータが分子の計算機中での振る舞いを規定するため、適切な力場のパラメータ決定はきわめて重要である。力場はこれまで人手による職人芸的な改善によって作成されてきた。本研究計画では、近年登場した一連の機械学習アルゴリズムを核として、力場パラメータを機械学習アルゴリズムにより自動的に決定させる手法の開発と検証を行う。
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研究成果の概要 |
古典分子動力学(MD)シミュレーションは、分子構造を計算機上に再現し計算することで分子の種々の物理化学的特性を解析する手法である。古典MDシミュレーションでは原子間相互作用や原子グループ間の相互作用を記述する力場関数、並びに力場関数のパラメータが分子の計算機中での振る舞いを規定するため、適切な力場関数およびパラメータ決定は極めて重要である。本研究では計算コストの低い関数系を計算機に自動で探索させるため、記号回帰のアルゴリズムを分子シミュレーションに合わせて実装し、探索を行った。実際に既存の量子化学計算に基づくデータセットから、古典の力場モデルとしての関数系を作成することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、分子シミュレーションの力場の提案は人の直感に基づく関数系の提案と、長い時間を掛けた人手によるパラメータ改善の試行錯誤により実現されてきた。本研究では実際のデータからnon-trivialな関数系の「発見」を行っており、分子シミュレーションの力場の提案をデータ中心に行う一助となることが期待される。これにより、現在は高コストな計算(量子化学計算、全原子シミュレーション)がより低コストな計算(古典、陰溶媒、粗視化)で近似できるシステマティックな手法が整備され、階層的なシミュレーションがより容易に、低コストで、大規模に実現されていくことが期待できる。
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