研究課題/領域番号 |
20K20908
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
星野 真弘 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90241257)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 宇宙プラズマ / 磁気リコネクション / 粒子加速 / プラズマ加熱 / 相対論的プラズマ / 粒子シミュレーション / 高エネルギー天体 / 相対論プラズマ / パルサー風 / 非線形 / 無衝突プラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
磁気リコネクションは、磁場の極性が反転する電流層に閉じ込められたプラズマが磁力線のつなぎ替えにより起きる不安定で、磁場エネルギーを熱エネルギーや運動エネルギーに効率よく変換するメカニズムである。リコネクションは、太陽フレアや地球磁気圏サブストームなどの磁気爆発現象の解明や、核融合プラズマでのディスラプション現象を制御する物理過程として数多くの研究がなされてきている。またパルサー磁気圏やマグネター、宇宙ジェット等の相対論的高温プラズマでの現象の理解にも欠かせない物理機構として注目されている。本研究では、プラズマシートの電流のドリフト速度が光速に近くなる場合の磁気リコネクションについて研究する。
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研究成果の概要 |
磁気リコネクション研究は、70年以上も前から、磁場エネルギーをプラズマの運動エネルギーに変換する普遍的なプラズマ過程として研究されてきており、近年では、高エネルギー天体現象への応用を含めて相対論的プラズマ中での研究へと発展してきている。本研究課題では、相対論的高温プラズマと相対論的ドリフト速度の二つの側面を区別して研究を行った。研究期間前半では、ドリフト速度の依存性について研究し、ドリフト速度が光速に漸近してローレンツ因子が2程度以上になると成長率が下がることが分かった。後半では、相対論リコネクションのエネルギー分配問題について、熱的プラズマの生成と非熱的粒子加速の効率について調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
磁気リコネクションの研究は、磁場のトポロジー変化に伴い磁場エネルギーを急激に解放するメカニズムとして、実験室プラズマから宇宙プラズマまで数多くの研究が行われてきている。本研究は、極限宇宙を解明するために欠かせないリコネクションによる磁気エネルギー散逸率および散逸した結果のエネルギー分配問題に焦点を当てて研究を行った。パルサー磁気圏やブラックホール磁気圏を始めとする高エネルギー天体のプラズマ環境を理解するうえで重要な結果を得た。
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