研究課題/領域番号 |
20K20910
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 匡且 大阪大学, レーザー科学研究所, 教授 (80192772)
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研究期間 (年度) |
2020-07-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | メガテスラ磁場 / マイクロチューブ / 超高強度レーザー / マイクロチューブ爆縮 / メガテスラ磁場生成 |
研究開始時の研究の概要 |
本応募の目的は「これまで人類が達成したよりも更に1000倍以上高い前人未踏のメガテス ラ(MT)級磁場を生成するための新たな物理コンセプトを提起すると共に、その萌芽物理を 解明し学理を構築する」ことである。これまで人類が地上で実現した最大の磁場強度は1 ~ 2キロテスラ(kT)のオーダーであるが、仮に、kTを更に3桁上回るメガテスラ(MT)の磁場 が実証されれば、これまで議論の俎上にさえ載らなかったような量子論効果や宇宙物理の 未開拓領域において、実験室での能動的な基礎研究が展開できる可能性が出てくることに なり、基礎科学に及ぼすインパクトは計り知れない。
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研究成果の概要 |
オープンソースコードEPOCH(2次元および3次元)による粒子シミュレーションを行った。その結果、炭素をターゲット材料として使用した計算から、種磁場 3キロテスラ、初期半径 3ミクロン、電子温度10メガエレクトロンボルト、等の条件下で確かにメガテスラ級の磁場生成を確認することができた。さらに、電子温度、マイクロチューブ半径、材質の原子番号などの重要なパラメータから構成される最大磁場に対する比例則を見つけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メガテスラという極超高強磁場に関して今回発見された物理機構に基づき、今後、これまで議論の俎上にさえ載らなかったような量子電磁力学(QED)効果や極限パラメータ下での物性研究、さらには中性子星やブラックホール近傍において予測されているメガテスラ磁場に関連した宇宙物理など、未踏の研究領域に対する実験室での能動的な基礎研究が展開できることになる。キロテスラを更に千倍上回るメガテスラ級の極超高磁場が地上で実現されれば、前人未踏の基礎科学分野の開拓・発展と共に多岐に渡る応用も視野に入ってくる。
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